■ ■ ■  ■ ■ ■ S E R I E S 九大生が紹介する世界のキャンパス

ミュンヘン大学(ドイツ)

Germany
九州大学の学生交流協定校は世界中にあり、多くの学生たちが交換留 学制度を利用しています。このシリーズでは、海外の大学に留学中の、 あるいは留学を体験した学生が、留学先の協定校をご紹介します。




ミュンヘンでの留学生活
法学府博士後期課程二年
田中 秀一郎(たなか しゅういちろう)
ミュンヘン大学の前で
 ミュンヘンに来てはや八ヶ月が過ぎました。ミュンヘンは、南ドイツに位置し、札幌と同緯度で、夏は日も長く過ごしやすいのに対して、冬は内陸のためハンブルクなどよりも寒いです。ミュンヘンの主要な特徴は、芸術、ビール、サッカーで表現できると思います。ここには、ヨーロッパを代表する州立歌劇場や十五世紀〜十六世紀の宗教画からカンデンスキーら「青騎士」まで収蔵してある美術館、アウグスティナー等ドイツを代表する六つのビール醸造所(オクトーバーフェストも開催)、バイエルン・ミュンヘン、ミュンヘン1860の本拠地があります。サッカーの試合が開催される日には、スタジアム周辺、中央駅およびマリーエン広場でそれぞれの応援歌を歌う人達とすれ違ったりします。ほかに、ジーメンスやBMWの本社、CSU(キリスト教社会同盟)もあります。
 私の日課は、午前中、語学学校に行き、午後、講義や図書館に行っています。また休日は、美術館や博物館(日曜は無料)に行ったり友人と飲みに行ったり、たまに小旅行をしたりしています。ここに来て感じたことは、キリスト教の影響力の大きさ、歴史の重みと今後の可能性(世界の中でのヨーロッパにおけるドイツとアジアにおける日本のあるべき姿)、講義における学生と教官との相互コミュニケーション(教官は、学生の目を見て話します。)でした。
留学することは、新たな可能性を切り拓くことだと思います。自分の殻を作らずに、自分の壁をできるだけ低くして、新たな世界に飛び出し、今まで体験したことのなかった苦しみ、悲しみ、楽しみを感じ、それらと時に格闘して、日本を省み自分を省み、そこからまた一歩踏み出すことができると思われます。

ミュンヘン大学
ミュンヘン市庁舎
ミュンヘン大学は、一四七二年に創設され、学生数四四、二一一人(うち留学生数七、二八六人含む。二〇〇三年夏期)、教授八一〇人、学問的研究補助者二、八五〇人(二〇〇二年四月)を擁するドイツ最大規模の大学である。カトリック神学、プロテスタント神学、法学、経済学、経営学、医学、獣医学、歴史学、芸術学、哲学、倫理学、心理学、教育学、文化学(考古学含む)、言語学、文学、社会学、数学、情報学、統計学、物理学、化学、薬学、生物学、地理学からなる。一九四〇年代には、ミュンヘン大学の教授および学生が「白バラ」として戦い、その歴史は今でも学内に一室が設けられ展示されている。留学生活は、ミュンヘン大学留学生課による支援があるため心強い。また、大学院生の場合、助言教官(Betreuer)がついて下さるためより効果的な学究が可能となる。

ミュンヘン大学ホームページ(http://www.uni-muenchen.de/
交換留学に関するお問い合わせは、国際交流推進室092-642-7094へ

編集後記

 『九大広報』第36号をお届けします。今号も、シリーズ九大人は見逃せません。水田代九大病院院長の、医師としてのあり方だけでなく、生き方そのものに熱いものを感じます。その他の記事からも、元気な九大人の姿が伝わってきます。大学が大きく変わっていく転換期だからこそ、『九大広報』が、学生そして教職員皆が、自分ひとりひとりの生き方を見つめなおしつつ、新たな九州大学をつくっていく礎になるといいなと思います。

(編集委員 野々村 淑子)

 アジアへの出張の帰りは、よく夜行便を利用しますが、福岡行きへの搭乗時刻は、真夜中の0時過ぎで、日本へ帰る飛行機の最終便です。東京や大阪に比べ、福岡がアジアにより近いことを変に納得する一瞬です。アジアの研究者との公式の会話は英語なのですが、挨拶くらいはできるだけその国の言葉でするように私はつとめています。逆に、日本へはまだ行ったこともない研究者から、ひとこと日本語で話しかけられると、変に親近感をおぼえます。アジアのいろんな国の言葉で九大が紹介できれば、アジアの人々により身近に感じてもれえるのではと、広報委員になって思います。

(編集委員 木 正見)

 今年から委員になりました。よろしくお願いします。先日ある教育関連企業の人から、大学ホームページ閲覧者の半数以上は受験生とその関係者だと聞きました。広報誌の方はどうなんでしょう。日ごろ学生に向かって、あらゆるプレゼンテーション(情報発信や表現)の構成・内容は見る・読む・聴く人の性質によって決まるのだ、などと講釈を垂れていますが、「そういや、『九大広報』のターゲットは誰?」と考えてみたりする今日この頃です。

(編集委員 渡邊 哲司)

 「よく学びよく遊べ」と子供のころよく言われたような気がする。当時は学ぶことと遊ぶことはまったく正反対で両方のバランスをとることが重要なのかという気持ちだった。最近は学ぶことと遊ぶことはほとんど同じなのだと理解できる。どちらも原動力は自分の内なる好奇心であり、実行することによって成果となる。好奇心を高め、実行力を磨くことは人生にとって重要なことであり、学ぶこと、遊ぶことは好奇心と実行力の鍛錬なのだとわかる。よく学び、よく遊ぶ人生を実践したいものだ。

(編集委員 花田 和明)

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九州大学同窓会連合会では、九州大学の姿をご理解い ただくため、同窓生や在学生のご家族の皆様をはじめ 広く一般の方々にも「九大広報」の定期購読をお願い しています。定期購読は1年間6巻分(隔月発行)とし て、3,000円にてお受けいたしておりますので、ご希 望の方は、同窓会連合会事務局までご連絡をお願いし ます。

■ 九州大学大学同窓会連合会事務局
Tel.092-642-4328 Fax.092-642-4432
E-Mail alum.uok@mbox.nc.kyushu-u.ac.jp

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