NEWS 大学の動き

卒業

 平成17年3月25日(金)、平成16年度九州大学学位記授与式が五十周年記念講堂で行われ、学部2,478名(学士)、大学院2,132名(修士、博士、専門職大学院)に、学位記が授与されました。
 学部の学位記授与式では、池田弘一アサヒビール株式会社代表取締役社長(1963年経済学部卒)が来賓祝辞を述べました。池田社長は、将来を予測し難い時代だからこそ常に意識してほしいこととして、次の三つをあげました。即ち「常に志を高く持ち、それに向かって努力することがその人の大きな成長につながる」「物事の本質を見極める目を養い、十分考え思い切って行動しなさい」「どのような状況でも諦めず、自分の可能性を信じてチャレンジしなさい」
 大学院学位記授与式では、大学間交流協定校である北京大学の許智宏(シュィ・ジーホン)学長が来賓として登壇し、「大きな志をいだき、自分の学んだものを運用して社会に貢献し、より広々とした空間で理想を追求し、志をのばし、自らの人生の価値を実現し、輝かしい未来を築き上げられるよう希望します」と祝辞を述べました。許学長はまた、日中関係について、「より一層友好的な中日関係を作り出すことは、私たち中日両国の青年世代の共同の責務です。アジアの平和と繁栄を共同して保証すること、これも道義上さけることのできない責務です。どうかみなさん、すべての智慧と勇気を出し尽くしてこの偉大な使命を完成されますよう希望いたします」と訴えました。
(翻訳:岩佐昌ワ言語文化研究院教授)

入学

 桜が満開の平成17年4月7日(木)、福岡国際センターで平成17年度九州大学入学式が催されました。
 式は、九州交響楽団の吉浦勝喜氏の指揮、九大フィルハーモニーオーケストラの演奏による、ワーグナー作曲「ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲」で幕を開けました。
 新入生2 ,685名とその家族など合わせて約6 ,000名の列席者を前に、梶山千里総長は、「人生経験を生かせる若者に」と題して告辞を述べました。続いて、医学部の三嶋耕司(みしま こうじ)君が新入生総代として「自立の精神を重んじ学術を究めると共に自ら人格の陶冶につとめ社会の期待に沿うことを誓います」と誓詞を朗読しました。
 また、大学間交流協定校であるドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学(通称:ミュンヘン大学)のWULF STEINMANN(ヴルフ・スタインマン)元学長が「現実の世界を直視し、目標をしっかりと据えて努力してください。未来は次世代の皆さんに委ねられています」と祝辞を述べました。

旧制福岡高等学校展 盛況

 九州大学大学史料室(4月より大学文書館に改組)では、旧制福岡高等学校同窓会青陵会との共催で、「旧制福岡高等学校展」を開催しました。期間は3月14日から21日までの8日間。会場は旧制福岡高等学校外国人宿舎(現存の1棟が福岡市有形文化財に指定)跡にある九州大学西新プラザで行われました。
 大正10(1921)年11月に設置された旧制福岡高等学校は、昭和25(1950)年3月、施設・人員を新制の九州大学(分校)に移行する形で廃校となった学校です。その事務文書が大学史料室に移管されており、今回の展示はそれらを中心に同校の歴史を写真パネル等とともに振り返ったものです(合計150余点)。購入コレクションや「モノ」資料のような派手さはありませんが、先に報道された、半世紀ぶりに発見の“幻の看板”「九州大学福岡高等学校」も展示されました。会場へのアクセスがやや悪く、また期間中に福岡県西方沖地震もありましたが、幸い被害も無く300名を超える来場者がありました。3月17日には折から来館中の梶山総長も参観しました。
展示会風景 開会式で福高寮歌を歌う男声合唱団コールアカデミー

(財)九州大学後援会の平成17年度助成事業

 財団法人九州大学後援会は、平成13年11月設立以来、九州大学に在籍されている教職員、学生の皆さんを対象にした教育・研究のための助成事業を年間1,500万円規模で行っています。
 本年度当初選定した実施事業は、「福岡・博多の古地図デジタル化に関する研究」など教員の研究プロジェクトに対する助成事業5件、学術講演会等開催に対する助成2件、教職員の海外派遣に対する助成7件、外国人研究者の招へいに対する助成1件、国際会議等開催に対する助成2件、学生の独創的研究計画に対する助成6件、学生の国際会議派遣に対する助成9件です。詳細につきましては財団法人 九州大学後援会のホームページに詳細を掲載しておりますので、そちらをご覧ください。
http://soumuhp.ofc.kyushu-u.ac.jp/zaidan/zaidan.htm
 また、この財団設立後3年来の活動が評価され、財団法人九州大学後援会は、平成17年1月に特定公益増進法人の指定がなされ、ご寄附いただいた個人及び企業には、税法上の優遇措置が講じられることとなっており、今後はこのことを活かすことで、本会が行う募金活動への理解が得られやすくなり、豊かな資金の創生が期待されています。

エジプト料理 学生に大人気

 九州大学箱崎キャンパス中央食堂間には、「ナビさん」というエジプト料理のファーストフード移動店舗が開店しており、学生の人気を集めています。イスラム教徒の留学生のために食事を提供したいという九州大学からの依頼で、九州で唯一、ハラル料理(アルコールや豚肉を一切使わないイスラム教徒のための料理)を提供していた北九州市のアマー・ナビールさん(45才)がオープンさせたものです。
 九州大学の留学生約1,200人のうち、イスラム教徒は150名程ですが、「最近はイスラム教徒の留学生だけでなく日本人の学生も多くてびっくりしています」とナビールさんは話していました。
 メニューはチキンドナサンド、シシカバブ、カレーなど6種類程で、値段は280円から。
 ちょうど買いにきていた留学生は「とてもおいしいのでよく食べています。とても便利ですよ」と話し、お店の前のベンチでおいしそうに食べていました。
 ナビールさんは、九州大学の学生にメッセージはありますかとの問いに、「安くて、おいしくて、健康にいいものを料理するので、是非食べにきてください」と笑顔で語ってくれました。

九州大学とGFFが連携協定を締結

 4月27日(水)、九州大学とGFF【http://gff.jp/】 会長日野晃博((株)レベルファイブ 代表取締役社長)は、両者の人材・施設・設備等の有効活用によって、九大の教育研究の活性化とGFFの研究開発を目指して連携協定を締結しました。大学の連携事業として他に類のない分野との連携で、22件目の包括連携契約となります。
 本連携により、九大は、現在、世界的にも認知されている日本のゲーム業界へ、これまでの大学の基礎的な知見の応用展開、人材等の支援・交流を行うことで、更なる研究活性化、また地場における新産業振興に貢献していきます。
【GFF概要】
・地場ゲーム開発会社7社(福岡6社、熊本1社)加盟の任意団体 2005.4.1設立
レベルファイブ、サイバーコネクトツー、ガンバリオン、エレメンツ、システムソフト・アルファー、アルファ・システム、算法研究所
従業員総数:約250名
・共同事業を行うことによって企画、開発能力を向上させ、福岡を出発点に九州をゲーム産業集積の地とし、ひいてはこの地にゲーム及びデジタルコンテンツ産業の世界的開発拠点を創出することを目的としている。

桜咲くキャンパス

 箱崎、病院、六本松、大橋、筑紫の各キャンパスの桜の開花は昨年より遅く、おかげで新入生を花吹雪で迎えることができました。
箱崎キャンパスでは、毎夜花の下で教室やサークルの宴が催された。下は、地元の人たちが弁当持参で花見に訪れる筑紫地区の桜。

お詫びと訂正

 前号「九大広報」第39号の記事に誤りがありました。
 13ページ、「特別対談」中の、藤木幸夫教授が拠点リーダーである21世紀COEプログラムは、「統合生命科学」とすべきところ、「総合生命科学」となっておりました。お詫びして訂正いたします。
 また、49ページ、ニュース「宗像市との連携協定締結」の執筆者である知的財産本部リエゾン部門の小川暢祐助手の氏名を、小川暢拓と表記しておりました。お詫びして訂正いたします。


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