第T期開校の中心施設完成
南側から臨む、ウエスト4号館(写真の手前の建物)、ウエスト3号館(写真の右側と4号館の後ろの建物)。ともに地上9階地下1階建てで、高さ46.4m、総床面積は約55,500u。


第T期開校(10月1日)の中心施設となる工学系の研究教育棟と実験研究棟が完成。5月27日(金)には、引き渡しを前に定礎式が行われ、報道関係者に内部が公開されました。完成したのは、次の建物です。

ウエスト4号館

 旧称「研究教育棟U、V」。機械航空工学部門群と物質科学工学部門群が入り、南側に講義室や教員室、北側に共用スペースや実験室などが配置されています。

ウエスト3号館

 旧称「実験研究棟」。ウエスト4号館と重なる東側部分は、主に物質科学工学部門群の実験室が入ります。東側部分は、四階までの吹き抜け部分で幹線道路とキャンパスモールをつなぐグリーンコリドーを跨いで、建設中のウエスト2号館(旧称:研究教育棟T)とつながっており、平成十八年度に地球環境工学部門群が入ります。

【外部について】
 立面形状は、三層構成で、安定感のあるファサード(建築物の前面)としています。 また、適度に分節することで、キャンパスモールから見上げたときの圧迫感が少ないよう工夫されています。
 外装仕上げ材及び色彩は、アースカラー(自然界にある色)を基本としており、上部スカイラインは、以前の山の稜線に近い形状となっています。

 有川節夫副学長(キャンパス担当)は、定礎式を終えた後の報道陣のインタビューに答えて、「平成三年に話し合いを始めた新キャンパス構想が、十四年かかって開校とその後の展開が具体的に見えてきたことは感慨深い。完成している建物だけ見ても、いろいろな実証実験の場ともなる新しいキャンパスを想像させるに十分な威容であり、内部にも二十一世紀型の教育研究を行うための様々な工夫が施されている。大いなる夢をもって新しいキャンパス創りに取り組むことができる学生、職員がうらやましい。」と語りました。

定礎式に参列した九州大学や施工業者等の関係者

大移動、始まる

 「国立総合大学最後の大規模移転」とも言われる九州大学の移転がいよいよ始まります。
 六月十六日(木)には、移転を目前にした工学系の教職員を対象にした移転説明会が開催されました。まず、工学部移転推進室と、一般物の運搬を担当する業者から、段ボールへの物品の詰め方やラベルの記入方法など具体的な説明がありました。

続く質疑応答では、
段ボールはできるだけ早く配ってほしい
(回答:七月初旬配布)
」、
物を詰めた段ボール箱はどこに置くのか
(回答:部屋の中で可)
」、
搬出した荷物はいつ伊都キャンパスに搬入されるのか
(回答:四〜十tトラック八台〜十台を使い、原則搬出日に搬入)

などの希望や質問が相次ぎました。前期授業の終わる七月二十日頃から、搬 送がスタートします。

業者による移転説明 業者による移転説明 質問も相ついだ

【施設の特徴】
特殊実験室
大空間を必要とし、比較的振動騒音の低い実験室。
ホール
学生たちのゆとりスペース、情報交換・コミュニケーションの場としてにぎわいのある空間としている。
情報学習室
ホールと同じだが、情報機器に対応するため二重床(配線スペース)となっている。

講義室
従来型の縦長教室ではなく、横長とすることで学生と教員の距離を近づけている。またAV機器に対応するため二重床となっている。
共用スペース
全学共用、部局共用、部門共用の三種類があり、基本的に中の装備は使用者が用意する。そのため汎用性を重視し最低限の仕上げとなっている。

オフィスゾーン(教員室)
居住性を重視し南面に配置し、環境負荷低減のため、Low-e(低放射)複層ガラス等を採用している。
セミオフィスゾーン
オフィスとラボの中間に位置するためあくまでも中庸性を意識した仕上げとなっている。
リフレッシュスペース
各教員室の手洗いを集約し、学際的な情報交換、コミュニケーションの場となるスペース。
ラボゾーン
機能性、柔軟性を重視し、オープン天井、二重床(配線・配管スペース)及び外部にはメンテデッキ等の設備スペースを設けている。



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