PLANET-Q 〜学生による宇宙開発シミュレーション団体〜

―宇宙 The Universe ―

PLANET-Q CANSAT2号機 MARCH
 この言葉を聞くと、なんだかわくわくしてくる。そんな人は少なくない。遠くで輝く星や、最先端の技術を集結させた宇宙ステーションなど。数年前までは、行くことすら夢物語であったのだが、最近、民間人向けの宇宙旅行なるものも旅行代理店で発売された。(お金に余裕がある方、三秒間、宇宙に行かれてはいかがでしょう?)
 宇宙に少しでも近づきたい。そう思う学生も少なくはない。しかし、宇宙開発となると、それは航空宇宙工学専攻など限られた専門分野に関係する人だけでの世界ではないか?それに対する答えはNOである。様々な技術・知識を融合させ、よりよいものを目指して行くことが実際の宇宙開発では重要である。では、様々な学部・学科の学生が集まって、実際の宇宙開発を模擬してみよう!このような趣旨で二〇〇四年四月に宇宙開発シミュレーション学生有志団体として設立されたのがPLANET―Qなのだ。(現在、工学部・理学部学生を中心に約二十人で活動中)
 活動内容としては、@ロケット班・ペイロード班・マネジメント班の三グループに分かれての、ペイロード搭載モデルロケット打ち上げA宇宙に関する勉強会B他の団体との交流活動などが挙げられる。
 中でも、メンバーが夢中になるのが、打上げである。これは打上げの企画・広報から、製作まですべてメンバーで行う。ロケットおよびその発射台は設計段階からはじめ、PLANET―Qオリジナルのものが大空に打ち上がる。ペイロード、これは耳慣れない言葉であるが、ロケットの積荷、いわば人工衛星に当たるものである。とくに空き缶サイズの小型ペイロードのことをCANSATという。CANSATは、どういったミッションを行うか考える段階からスタートする。
 そして、二〇〇五年三月二日、PLANET―Qのロケットは大空を飛んだ。
 連日連夜、手作業で製作したペイロードをロケットに積み込み、打上げカウントダウン。メンバーのみならず、観客の方たちとも緊張感を分かちあう。―3、2、1、発射!大空に打ち上がるロケット、しばらくするとロケットからペイロードが放出され、両機ともにパラシュートが開く。そして着陸。成功の瞬間である。メンバー、観客ともに喜びの声を上げる。このときの感動は、表現しがたい。
 二〇〇四年度C&Cプロジェクト「CANSAT&大型モデルロケットプロジェクト」は、この打上げを通じ、製作技術はもちろんのこと、スケジュール管理や企画運営、チームとしての協調性などを学ぶためのプロジェクトとして、二〇〇四年七月に採択された。その集大成として行ったのが先述の打上げであった。結果として、成果報告会で見事、総長賞を獲得することができた。宇宙開発をテーマとして、メンバーが一丸となって協力し、努力したことが、賞獲得の最大の要因ではないだろうかと思う。
 今年度は、引き続き、CANSAT搭載ロケットの打上げを実施するとともに、より多くの人に、宇宙開発のことについて知ってもらおうと、小学生・一般の方を対象にした宇宙教室や、公開ゼミなども実施していこうと計画している。また、さらに多くの学部・学科の仲間が増え、より多様な活動ができればいいな、とも思っている。
 このように、「宇宙」という夢を、多くの仲間とカタチにしていく。これがPLANET―Q最大の楽しみである、と私は思う。

文責:亀井 聡美
(理学部地球惑星科学科四年)



燃える夏、七大戦がやって来た!

伝統が育む友情

 北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学そして九州大学。
 旧七帝大と呼ばれる七つの国立総合大学のスポーツの祭典『全国七大学総合体育大会』、通称『七大戦』は、今年で第四十四回を数え、数々の伝説的名勝負をくり広げ、学生たちにとって欠けがえのない友情を育んできました。その『七大戦』が、今年は九州大学を主管校として、福岡をメインに展開されています。
 前回九州大学が主管校を務めた第三十七回大会(一九九八)では、九州大学が見事、総合優勝に輝いているだけに、学内のみならずOBなど学外からも、並々ならぬ期待が寄せられています。

盛り上がった結団式

 六月二十三日(木)に五十周年記念講堂で催された結団式は、六月十八日〜十九日(日)に行われた柔道が、山本泰三主将の七人抜きの活躍もあって優勝し、総合でもトップに躍り出た後だけに大いに盛り上がりました。
 今大会の実行委員長を務める田中義人君(工学部四年)は、「五つの競技を終えた現在、二位と五ポイント差のトップ。主管校破りは許さない。選手と同じ気持ちになって皆で応援してこのまま勝利を重ね、総合優勝を勝ち取ろう」と檄を飛ばしました。
 この後、応援団の太鼓の音とともに出場サークルが紹介され、七大戦七連覇の偉業がかかるヨット部主将の光原圭祐君(農学部四年)が決意表明を行いました。
 次いで梶山総長が、次のように挨拶しました。
 「サークル活動によって、皆さんは先輩後輩関係の大切さ、社会常識やルールも学んでいる。一生懸命練習することで、勝者は敗者の心を知ることができる。力を十二分に発揮し、健康に留意して、一緒に優勝しよう。がんばれ。」

七大学の全学長が集う開会式

 八月六日(土)は、午前九時から博多駅前で各大学応援団が福岡市民の皆さんに演舞を披露。午後四時からは、九州大学五十周年記念講堂(箱崎キャンパス)で、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学そして九州大学の全学長が列席して開会式が催され、併せて恒例の、各大学の応援団によるエールの交換が行われます。
 翌八月七日(日)は、午前九時から、同じく五十周年記念講堂で、各大学応援団が演舞を披露します。
 九州大学に集う、各大学の「個性」溢れる応援団による「エールの交換」と「演舞」は、青春の思い出に一見の価値アリ!です。

「サークル活動はすばらしい経験」。総長に決意表明する光原主将と各サークル代表。

結団式でエールを送る応援団。実行委員の面々(中央が田中委員長)。



東京同窓会ビアパーティ開催

 九州大学東京同窓会のビアパーティは、学部横断交流の集いであり、昨年は百六十名余りの参加を得て、学部の垣根を超えた交流で盛会裡に終えました。
 本年も下記の日程で開催されます。 参加を希望される方は、電話等での連絡をお願いします。

日 時平成十七年八月二十五日(木) 十八時〜二十時三十分
会 場学士会館 (東京都千代田区神田錦町三―二十八)
連絡先田坂和義 (田坂社会保険労務士事務所内)
電 話03―5261―3581
FAX03―5261―3586




学生の望む方向に行けるようにしてあげるのが私の仕事
就職相談員 荒瀬 譲 氏

人材を育成し社会に送り出すことは、
大学の大きな責務の一つです。
九州大学の就職支援室は、就職ガイダンスや企業セミナーの開催など、
学生の就職支援活動を活発に展開しています。
就職に関する個人の悩みや相談事には、
豊富な経験と知識を持つ荒瀬さん、服部さんの
二人の就職相談員が対応しています。
その一人、荒瀬相談員に就職戦線の現状などを伺いました。


先程も修士の女子学生が相談に来ていたようですね。「結果は報告しまーす。」と言って出て行ったのが印象的でしたが、就職活動はどういう具合に始まるのですか?

まず、応募企業に「エントリーシート」を提出して、試験、面接とステップを踏んでいきます。このエントリーシートの添削が必要で、何回も書き直しさせることも少なくありません。最近は、設問の中身が分化され、記入が難しくなる面もあります。具体的に事例を挙げて、企業が求める人材の延長線上で、自分をPRしなければなりません。
 最近の企業が特に重視しているのは、コミュニケーション力です。相手の考えをくみ取って問題を解決し、ビジネスにつなげる力が求められており、そのためには相手とコミュニケーションする力が必要だとされています。そのあたりを見誤って、設問の意図に沿わない見当はずれなことを書くと、門前払いになることもあります。企業は求めている人材に近い学生に会うために、エントリーシートの提出を求めているのですから。

そうすると、日本語による表現力も大事になってきますね。

とても大切な要素です。分かり易く具体的に書くということは、論理的であるということでもあります。エントリーシートは自分を売り込むツールです。面接でも資料として使われます。書くことでも、面接でも分かり易く、しっかり自分を表現することが大切です。

九大生はその点いかがですか?自分を売り込むことは上手いですか?

大人しすぎるようですね。企業を回って「九大生はどうですか」と訊くと、一様に「大人しい」という返事が返ってきます。九大の相談員になった当時は、「グループディスカッションで落とされました」と言ってくる学生が多かったですね。大事なところできちんと発言できていなかったのでしょう。
 企業ではチームで仕事をしますから、グループディスカッションは重視されます。一人だけ目立っても駄目なのです。その人の持つ知識力、それを分かり易く表現する力、全員から意見を求め、討論し、チームの総意をまとめる能力を見るのがグループディスカッションの目的です。シミュレーションによる細かい指導を始めましたら、「グループディスカッションで落とされました」と言ってくる学生はいなくなりました。

就職相談のアドバイザーというよりもコーチングですね。

学生の足りないところをサポートしてあげて、望む方向に進めるようにしてあげるのが私の仕事です。

最近の相談で印象に残っているような事例を紹介して頂けますか。

そうですね。卒業一週間前、グアムへ企業研修に出発する寸前になって、採用内定を辞退して進学したいと言いだした学生がいました。企業にそれを伝えると「怒鳴られました」と。当然でしょうが、不安がる学生には、
「大丈夫だから」と伝えました。 採用内定について最高裁は、条件付きですが「内定通知が学生に届いた時点で、労働契約が有効に成立した」とみなしています。だから、内定辞退は労働契約の解約にあたります。この場合解約のための手続きが必要です。企業に「採用内定辞退届」を出し、その後、猶予期間二週間が経過すれば契約は終了することになります。とはいえ、学生の内定辞退は早めに申し出るべきでしょう。
 この判例の条件付きとは、「解約権留保付労働契約」のことです。解約権留保付とは、弱者である学生を保護する立場から、企業側が内定取り消しをする場合、解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められるものに限定しています。それは、@卒業できなかった。A重要な経歴を偽った。B病気で働けなくなった。C犯罪事件を起こし起訴されたなどです。
 相談員として大切なことは、学生が悔いのない選択ができるようサポートしてあげることです。

アドバイザー、コーチング、そして時には守り神ともなられるのですね。最後に九大生たちにメッセージをお願いします。

苦労して九大に入り勉強したのですから、卒業後もそれ相応のキャリアを積んでほしいと思っています。そのために、ラフでいいから、できるだけ早くから自分の将来展望を持って勉強してほしいと思います。社会に出て何をやるのか、自分をどう成長させるのか、早めにそういうことを意識し、目標を持って頑張ってほしいと思います。成果を出すためには、その人の能力が行動に表れる必要があります。
 就職活動は、自分を知り、企業を知る。どこで自分を生かすかを見据えて行動に移すことが大切。成果が出ないのは、そのどれか、又は全部が不十分ということです。



就職相談日のご案内

箱崎地区
13:00 〜 18:00
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12:00 〜 17:00
筑紫地区
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(箱崎理系地区50周年記念講堂2階)





就職相談に関する問い合わせ先:学務部就職支援室 tel:092-642-4487 ※P34に関連記事


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