NEWS 大学の動き

金鍾泌(キム・ジョンピル)
元大韓民国国務総理講演会

 平成17年6月7日(火)、九州大学名誉博士である金鍾泌(キム・ジョンピル)元大韓民国国務総理と、同じく名誉博士である徐賢燮(ソ・ヒョンソプ)元駐福岡大韓民国総領事の講演会が、福岡市天神のアクロス福岡で開催されました。
 金元国務総理は、現職であった1998年11月30日に来学し、「韓日関係の過去と未来」と題する講演を日本語で行いました。これが、九州大学を韓国研究の拠点と位置づけた韓国交流財団による助成、それに応える形での九州大学韓国研究センターの設置、ソウル大学との協力協定締結などにつながりました。
 前回の講演から6年半ぶりとなる今回の講演のタイトルは、「韓日の未来を担う若者たちへ−日韓友情年を記念して−」。
 徐元駐福岡大韓民国総領事に続いて登壇した金元国務総理は、会場の一人一人に語りかけるように「私はもう80才、未来の人たちである皆さんに、何か糧となればと思い話します。」と前置きして、日本語で話し始めました。話題は、新しい国造りを志した若者の時から、日韓国交正常化交渉時、中央情報部長であった金元国務総理と大平正芳外相(のちに首相)の間で交わされた「金・大平メモ」作成時(1962.11)等のエピソードに及びました。
 「韓日は最良の友人、隣人、パートナーであらねばなりません。」「明日の主人公である若い皆さんが、心許し胸を開き歩調を合わせて韓日友好を進めるならば、政治家たちも付いてくるでしょう。」と述べると、約500名の高校生を含む1,000人を超える聴衆は大きな拍手で応えました。


大韓民国国務総理 梶山総長と会談

 平成17年6月14日(火)、梶山千里総長は、ソウル市内の国務総理接見室において、李海国務総理と会談を行いました。李氏は、昨年6月30日に第36代国務総理に就任されましたが、それ以前に教育省長官を務められたこともあり、大学教育問題にも造詣の深い方であります。会談は予定の30分間を超過し、40分間行われました。
 なによりも印象的であったのは、会談の冒頭、国務総理が、九州大学韓国研究センターが日本における韓国研究の中心として活動していることに関し、謝辞を述べられたことです。また、国務総理は、現在同センターが進めている環太平洋韓国研究コンソーシアムに大きな関心を寄せられ、その成果に大いに期待していると述べられました。
 会談のなかでは、高等教育機関における教育・研究のあり方についての意見交換も行われました。国務総理は、ご自身が大学で学んだ社会学はアメリカ社会学であり、アジアにはそのままでは適用できない、アジア独自の学問があるべきだとの意見を述べられました。これに応えて、梶山総長は、アメリカやヨーロッパとは異なる、アジア固有の技術士の資格、アジアンスタンダードがあるべきことを主張されました。また、国務総理は、高句麗について、中国、北朝鮮、韓国、そして日本による共同研究が必要であることを強調されました。
 九州大学において国務総理の講演会を開催したいという梶山総長の申し出に対しては、前向きに検討したいとの回答がなされました。
 会談には、李基雨国務総理秘書室長、崔慶洙政策担当秘書官、柳原正治九州大学副学長、洪潤植九州大学特任教授(九州大学海外コーディネータ)、金基相(株)建和総合建築士事務所代表理事なども同席しました。

(文責:柳原正治 副学長)

ようこそ九大へ〜総長表敬

中華人民共和国駐福岡総領事
 4月11日(月)、武 亜朋中華人民共和国駐福岡総領事が、梶山総長を表敬訪問しました。武総領事は、留学生の受入や双方の協力関係を緊密にするため意見交換に訪れたもので、交流促進について活発な意見交換が行われました。


大連大学(中国)校務委員会主任
 4月11日(月)、趙 亜平大連大学校務委員会主任が、梶山総長を表敬訪問しました。趙校務委員会主任は、来日の折本学を訪れたもので、今後の交流促進について、活発な意見交換が行われました。


江原大学校(韓国)学務部長
 4月19日(火)、金 世煥江原大学校学務部長が、梶山総長を表敬訪問しました。金学務部長は、本学との大学間の学術交流協定等の調印のため本学を訪れたもので、表敬に先立ち、交流協定等の調印式を執り行いました。調印終了後は、今後の学術交流、学生交流等について活発な意見交換が行われました。


大連外国語大学(中国)漢学院院長
 5月16日(月)、潘 暁春大連外国語大学漢学院院長が、柳原理事(国際交流・留学生)と懇談しました。潘院長は、来日の折本学を訪れたもので、学術交流や学生交流について、活発な質疑応答が行われました。

九州大学学生後援会
研究活動助成金授与式

 5月13日(金)、九州大学学生後援会「研究活動支援助成金授与式」が九州大学事務局において開催されました。
 「研究活動支援助成」は、学生後援会の様々な事業のうちのひとつで、大学院生の優れた研究活動の助成を目的としたものです。
 今回は、19名の応募者の中から11名が採択されました。
 式当日は、教育担当理事の柴田副学長をはじめ、推薦教員の出席のもと、山崎学生後援会会長から、採用された学生一人一人に授与証書と10万円の助成金が手渡されました。
 その後の「研究紹介」では、研究発表や将来の抱負を熱く語る姿や、大先輩の山崎会長や柴田理事のアドバイスに耳を傾ける熱心な様子が印象的でした。


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