二丈町篇



◎福岡県の西の玄関二丈町

 二丈町は、福岡県の最も北西に位置しており、面積は、五十七.七平方キロメートル、北は玄界灘、南は佐賀県七山村、東は前原市、西は佐賀県唐津市に接した、自然がいっぱいの風光明媚な人口約一万三千八百人の町です。明治二十二年の市制町村制施行で一貴山・深江・福吉の三村が発足しました。昭和三十年に三村が合併し、三村の境に座した二丈岳の名を取って、現在の町域を形成する二丈村が誕生。その後、昭和四十年に町制を施行し、二丈町となりました。

 町の東西には、国道二〇二号、同バイパス、JR筑肥線が走り、町内には、五つの駅を有して、福岡市の都心部まで車で三十分、電車で四十五分という利便性を備えています。

 南部の脊振山系には、西から十坊山、浮岳、女岳、二丈岳が連なり、この山系から福吉川、東川、加茂川、一貴山川が北流して、流域に平地が開けています。


◎農林水産業が基幹的産業

 二丈町は、豊かな自然がもたらす生産環境に支えられて、農林水産業を基幹的産業として発展してきました。

 農林業や漁業は、食料生産だけでなく、景観の保全や水資源の涵養、環境の保全などの多面的な機能を持っています。

 農業は、大規模ほ場整備事業を行うとともに、農地の流動化を図り、大型機械の導入による効率的な農業に取り組んでいます。また、特産品である赤米は、全国的にも耕作面積が多く、ブロッコリーは福岡県で第一位の生産量を誇っています。

 漁業では、漁港・漁場を整備し、カキやワカメの養殖などにも取り組んでいます。「福吉一粒カキ」、「福吉アカモク」はブランドとして人気が高く、多くの消費者に喜ばれています。


◎姉子の浜の鳴き砂

 姉子の浜の海岸は、鳴き砂を有しています。鳴き砂に七十パーセント以上の石英が含まれ、不純物が少ないため、「キュッ、キュッ」と鳴きます。環境の変化にとても敏感で「環境のバロメーター」とも言われています。


◎協働のまちづくり

 本町では、第四次二丈町長期総合計画の将来像を「G・E・N・K・Iで笑顔のある協働の夢タウンにじょう」とし、“協働のまちづくり”を積極的に進め、行政と住民の皆さんの責務と役割を明確にしながら、一体となってまちづくりを進めています。

 平成十五年一月一日には、県内初となる「二丈町住民参画まちづくり条例」を施行し、計画、実行、評価の各段階において住民の皆さんに参画してもらっています。

 事業としては、十四年度から「元気づくり事業」に取り組みはじめました。この事業は、地域(行政区単位)自らが十年後の将来計画を策定し、地域でできることは地域で実践するといった「自立した地域」づくりを行うものです。町は、職員地域担当制によって計画や地域活動などを支援しています。現在、十三地域で取り組んでいますが、十八年度には三十五の全地域で取り組む予定です。

 協働の基盤となるのは、情報の共有化です。町からの情報提供としては、広報紙・ホームページをはじめ、予算を分かりやすく説明している予算概要説明書「協働のまちづくり」や一年間の事業評価報告書「元気チェック」などの情報紙を発行しています。

 また、情報提供と併せて住民ニーズを把握するため、十二年度から「まちづくり懇談会」を開催しています。本年度は、七月二日から九月二十二日までの予定で、町内二十六か所を回っており、町の財政状況と見通し、行政改革の内容、今後のまちづくりの方針について、住民の皆さんと膝を付き合わせた意見交換をしています。

 今後も、“協働のまちづくり”をよりいっそう推進し、「住んで良かった」といってもらえるような町を住民の皆さんと創り上げていきます。


◆国指定文化財・町指定無形文化財◆
浮嶽神社(国指定文化財)
木造如来立像、木造仏坐像、木造地蔵菩薩立像
福井神楽
(町指定無形文化財)


二丈岳からの眺望 赤米 二丈土曜夕市 姉子の浜鳴き砂

福吉神幸祭 ひまわり(地域住民による景観事業) 深江神幸祭(深江神社)

真名子木の香
ランドキャンプ場
曲り田遺跡 ツツジ(町花)



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