6月2日(金),新キャンパスの造成工事着工式が,福岡市西区の新キャンパス予定地で, 福岡市土地開発公社の主催により挙行されました。 式には,九州大学や,福岡県,福岡市,前原市,志摩町など周辺自治体, 九州大学移転対策協議会及び九州大学移転用地地権者委員会などの地元住民, 施工業者など約200 人が列席しました。

 挨拶した杉岡総長は「九大が福岡に来た約100年前と同様,福岡市の強い御要望で, この地に世界の教育研究拠点たるべき新キャンパスができることとなった。 今日は新たなスタート。今後のスケジュールも順調に進むことを願っている。」 と述べました。 また,矢田副学長は「本日着工の運びとなったことは,感無量。」と喜びを語りました。

 今回の着工は,本部・交流ゾーンや理系ゾーンとなる第工区で,5年後の移転開始, 開校を目指して工事が進められます。



 新キャンパスを核に,アジア全体の科学,学術,文化の進展,産業経済の活性化などに寄与する 「学術研究都市」を構築しようと,九州大学や福岡県,福岡市,前原市,志摩町など周辺自治体, 国の機関,地元経済界などによって設立された「九州大学学術研究都市推進協議会」 (会長:大野茂 九州・山口経済連合会会長,代表委員:大野会長,麻生渡福岡県知事, 山崎広太郎福岡市長,杉岡洋一九州大学総長)の第3回総会が,6月1日(木)開催されました。

 今回承認された構想検討委員会(委員長:伊藤滋 慶応義塾大学教授)の中間報告で特徴的なのは, その広域的展開のために,病院地区や筑紫地区を含めた学術と科学技術の 駅HST(Human-Science and Technology Station)と都市型の研究教育拠点の整備を提唱している点です。 これについて伊藤委員長は,「21 世紀の情報ネットワーク社会を意識した,ソフト, ハード両面での交流の場をいっぱい作ろうという画期的なコンセプト。 世界に提案できる街づくり構想となり得る。」と語りました。

 総会の後,「キャンパスタウンの夢を語る」をテーマにしたシンポジウムが開催されました。 パネルディスカッション(コーディネーター:矢田俊文九州大学副学長, パネラー:渡邉定夫東京大学名誉教授,春田整秀前原市長,玉川孝道西日本新聞社編集局長, 坂口光一九州大学助教授)では,新しい町づくりへの夢が熱く語られ, 満場の市民や関係者から共感の拍手が起こりました。


 5月23日(火)の九州大学将来計画小委員会は, 新キャンパス予定地である元岡の遺跡群の取り扱いを検討しました。 その結果,7世紀末から8世紀にかけての製鉄遺構自体を地下に保存するために土盛りして, 地上には遺構の位置関係と構造を正確に復元したレプリカを展示することを決めました。


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