現在我が九州大学ボート部には,約50名の部員が在籍しています。 その中で,2年生から4年生までの男子11名,女子1名が現役部員として活動しています。 男子は,ボート競技において花形といわれるエイトを組んで日々練習しています。
私たちの究極の目標は,「インカレ優勝」です。 九州大学の運動部で,こういう目標を堂々と掲げている部は数少ないのですが, ボート部はその一つです。部内では,数年前コーチが「2000年迄に5位以内」と公言したのですが, その2000年に当たる今年度の目標は「インカレ準決勝進出」です。
新入部員獲得にここ数年失敗しており,若干の軌道修正が必要となりましたが, 今年はクルーの出来,新人勧誘ともに例年より調子がよく, 特に先日(5月20日,21日)行われた九州朝日レガッタにおいては, 男子エイトが圧倒的な強さを見せ優勝しました。 近頃低迷の続いていた九大ボート部にも復調の兆しが見えはじめ, 今年の夏には大いに期待できます。
九州大学ボート部は,今年2000年で創部50周年を迎えることになります。 この50年のボート部の歴史の中には,輝かしい実績が刻まれています。 昭和33年全日本選手権男子舵手付きフォア3位, 昭和35年朝日レガッタ優勝,昭和51年インカレ2位等,挙げていてはきりがないほどです。 その中でも近年目標をエイトに切り替えてから, 平成6年インカレ男子エイト6位という成績はひときわ目立ちます。 部の目標である「エイトでインカレ優勝」に最も近づいたのはこの時でした。
節目を迎える今年からは,現在もボートを漕いでおられるOBを中心とした コーチング体制を確立させ,トレーニング面にも新たな試みを取り入れました。 今年度を九大ボート部新生の年と位置付け, 近い将来には必ず九大ボート部の名前が全国に轟くことになるでしょう。
ところで,創部50周年を記念して,ボート部に新艇が寄贈されました。 寄贈してくださったのは,「名島会」といって,九大ボート部OBによる組織です。 内外から多くの期待を寄せられているということを痛感しながら大事に使っています。
去る4月29日,東区名島にある九大ボート部艇庫において,新艇の進水式が行われました。 この日披露されたのは,大学から買っていただいたエイト1艇と, 前述のカーボンナックル2艇の合計3艇です。
新エイトは「東征」と名付けられ,日本の西端から関東戸田の強豪クルーをねじふせていく, といった意味合いが込められています。 命名は杉岡洋一総長によるものです。 進水式には総長をはじめ,多くの学校関係者に出席いただき, 部員たちの多少強張った面持ちの中にも責任と強い誇りを伺うことができました。
「春吉」「須崎」と命名されたカーボンナックルとともに新艇が多々良川に蹴り出されると, 拍手が起こり,その場にいる全員が水面を滑る艇の美しさに魅入られていました。 引き続き立食パーティーも催され,大成功のうちに式は終了しました。
今年は九大ボート部にとって重要な年です。 50周年という節目の年であり,設備,器具も充実してきて, 戸田での連敗を止めるには絶好の時期であるといえます。 とにかく今は,目の前にある障害をクリアしていき,インカレで勝つということだけです。 期待してください。応援よろしくお願いします。