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7.韓国での研修を終えて
九州大学は平成11 年から,韓国国際交流財団からの援助により,夏休みの間,大韓民国ソウル市の梨花女子大学言語教育院での韓国語の語学研修に学生を派遣しています。2 年目となる今年も8 月6日から9 月1 日まで研修が行われ,15 名(男性8 名,女性7 名)が参加しました。9 月21 日(木)には杉岡総長を囲んで報告会が行われ,参加した学生たちから研修の思い出や今後の抱負が述べられました。


8.医学部附属病院の話題
(1)新病院のモデルルームを視察

新病院見学中の布村医学教育課長(写真中央)
文部省の布村幸彦医学教育課長は,9月25 日(月)我が国で二つしかない九大病院の手術支援ロボット“ダヴィンチ”の見学と科学研究費補助金による調査研究班会議に出席し,翌26 日に現在建設中の九大病院新病院を視察しました。新病院の視察に先立ち,担当者から,新病院の建物は,阪神・淡路大震災を教訓として国立大学病院の施設では初めてという“免震構造”を採用したもので,文部省所管の全ての施設の中で最大規模のものであるとの説明を受けた後,中野仁雄病院長や谷口政敏事務部長及び施設担当者の案内により,“ヘルメット”に“軍手”といういでたちで,建設中の新病院の中にあるモデルルームを視察しました。
(2)”リスクマネージャー”ワッペン着用
医学部附属病院では,医療事故防止対策の一環として,各診療科・中央診療施設・病棟等に配置しているリスクマネージャー72 名が「ワッペン」を着用することにしました。ワッペンは,安全を意味する緑色を基調としたもので「リスクマネージャー」の文字が朱色で刺繍されています。(写真:1) このワッペンを,中野仁雄病院長がリスクマネージャーの左肩に直接取り付け(写真:2),医療現場を取り巻く厳しい状況の中での安全意識の向上について説明を行って皆を激励しました。リスクマネージャーには,院内における安全問題に実践的に取り組んでもらうため,各医療現場における医師・看護婦・医療技術者等が任命されていますが,リスクマネージャーであることを周囲に知らせると同時に本人の自覚を促すために,一目でリスクマネージャーだと分かるようにワッペンを着用することにしたものです。 clickすると拡大します
<写真:1

写真:2

9.JTW 第VII期スタート!
今年10 月からのJTW 生は,5 ヶ国11 校からの20 名。10 月2 日(月)から3 日にかけて来福した学生たちは,空港では緊張した面持ちでしたが,九大生チューターたちに迎えられてホッと一安心。チューターたちの手助けを得て,荷物の搬入や国際交流会館入居の手続きを無事終えました。4 日に外国人登録などの諸手続を終えた学生は,翌日熊本,日田でのオリエンテーションに出発。各地を見学した後,ホテルのミーティングルームでJTW 各コースの詳細な説明を受け,夜には温泉を楽しみ,カラオケで歌を披露するなど,早くも日本の文化(?)に親しみながら,お互いの親睦を深めていました。

「やっと着いた」出迎えた九大生チューターたちと

10.アジア学術セミナー開催

挨拶をする日本学術振興会の西田篤弘幹事
10 月16 日(月)から同26 日(木)までの間,アジア諸国の研究水準の向上及び研究者の養成に資することを目的として,アジア学術セミナーが,応用力学研究所が開催責任部局(責任者:柳哲雄教授)となって開催されました。日本学術振興会と九州大学の共催で,カンボジア,中国,香港,インドネシア,韓国,マレーシア,フィリピン,タイ,ベトナム,日本の東アジア計9 カ国1 地域から34 名の若手研究者を迎え,応用力学研究所において開催されたこのセミナーは,アジアに開かれた研究拠点を標榜する本学にふさわしい事業となりました。セミナーのテーマは「東アジアの大気・海洋中の汚染物質輸送」。その内容は,1 ) 東アジアの大気・海洋中の汚染物質輸送(酸性雨,栄養塩,プランクトンなど)に関する講義:2 ) 観測データ処理,衛星画像処理,数値計算に関する実習:3 ) 北九州環境科学研究所の見学と職員との討議の三つから構成されました。初日,筑紫地区共通管理棟大会議室で行われた開講式では,主催者を代表して本学の柴田洋三郎副学長が挨拶。日本学術振興会からは西田篤弘監事が,また開催責任部局長として高橋清応用力学研究所長が挨拶しました。

11.ゼネラリストを育てる
10 月21 日(土),「21 世紀プログラム」の第1 次選抜が六本松キャンパスで始まりました。「21 世紀プログラム」は,既存の知識の枠を超えた様々な変化が予想される21 世紀においてリーダーシップを取ることができる人材の育成を目指して,九州大学が独自に設立したプログラムです。徹底した教養教育,語学教育,大学外部との交流などが特徴で,ある領域についての専門的な知識の修得とともに,関連する様々な専門領域を学部を横断して学ぶことができ,「専門性の高いゼネラリスト育成」を謳っています。この日,18 名の募集に対し日本全国からの85 名が,講義を聴いて与えられた課題についてレポートを書くというユニークな選抜に挑戦しました。志願者はこの第1 次選抜で募集人員の約2 倍程度に絞られ,12 月2 日(土)の第2 次選抜で,与えられたテーマによる発表や全体討議,個人面接や小論文などに望み,12 月15 日(金)に最終合格者が発表されます。

清水展教授の「講義」を聴く受験生

12.ヨーコソ九大へ!
(1)釜山大学校商科大学長
7 月27 日(木),崔 相文・大韓民国釜山大学校商科大学長及び金 昌浩・同大学副学長が矢田副学長を表敬訪問しました。二人は,大学院経済学研究院との大学合同シンポジウム開催のため,本学を訪れたものです。
(2)バンガロール大学UGC- DSA流体力学センター・上級研究員
8 月30 日(水),インドのバンガロール大学UGC- DSA 流体力学センター・上級研究員のN.ルドライアー氏が杉岡総長を表敬訪問しました。同氏は,日本学術振興会とインド科学アカデミー(INSA )との覚書により,「多孔質内の乱流」に関する研究討議のため,大学院工学研究院を訪れていたものです。
(3)国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP )事務局長
9 月6 日(水),金学洙・ESCAP 事務局長が矢田副学長を表敬訪問しました。同氏は,北九州市で開催されていた環境大臣会議のため来日していたもので,地球環境問題に対する本学の協力の可能性について話合いを行いました。
矢田副学長と懇談する金 学洙・ESCAP 事務局長
(4)バンガバンデゥ農業大学副学長
9 月7 日(木),バングラデシュのバンガバンデゥ農業大学・アシュラフル・カマル副学長が矢田副学長を表敬訪問しました。同副学長は,高等農業教育の視察のため,本学を訪れていたものです。なお,同大学は,1985 年から1995 年にかけて本学農学部及び熱帯農学研究センターが支援してきたバングラデシュ農業大学院計画(IPSA プロジェクト)の終了後,1998 年に改組されたものです。

(前列左から)矢田副学長,アシュラフル・カマル副学長, 坂井農学研究院長
(5)モンゴル医科大学長・歯学部長
10 月3 日(火),モンゴル医科大学のツレンク・ハグワスレン大学長及びボルド・オユンバット歯学部長が杉岡総長を表敬訪問しました。二人は,大学院歯学研究院との学術交流協定締結のために本学を訪れたもので,両国間のさらなる協力の拡大について話合いを行いました。

杉岡総長と懇談する(右から)ツレンク・ハグワスレン大学長,ボルド・オユンバット歯学部長
(6)マヒドン大学長一行
10 月7 日(土),タイのマヒドン大学のポルンチャイマタングカソンブット学長外6 名の一行が柴田副学長を表敬訪問しました。一行は,8 月11 日に大学院薬学研究院との間で締結された交流協定を一層進展させること,また,12 月5 ・6 日に本学が主催する「アジア学長会議」の打合せを行うため,本学を訪れたものです。
(7)ブラジル宇宙科学研究所南地区宇宙観測研究センター長
10 月10 日(火),ブラジル宇宙科学研究所南地区宇宙観測研究センターのネルソンセンター長及び同研究所のナリン教授が柴田副学長を表敬訪問しました。二人は,環太平洋地磁気観測ネットワークプロジェクトのブラジル国内における観測研究の共同研究者であり,10 月2 〜6日に札幌で開催された国際S- RANP 会議に共同研究成果を発表するため,来日していたものです。表敬の席では,OHP を使用して,同センターや共同研究成果の詳しい説明が行われました。

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