新任部局長紹介は、新たに部局長に就任された方々を、近くにおられる先生や学生さんから紹介していただくコーナーです。
工学研究院長・工学部長
村上 敬宜
(むらかみ ゆきたか)

 村上敬宜先生は評議員、総長特別補佐等を歴任され、今般工学研究院長に就任されました。

昭和5年竣工の工学部本館

 先生のご専門は、材料力学、材料強度学、破壊力学、製造物責任法など一貫して機械・構造物の健全性確保に関することで、屈指の伝統を誇る九大の材料強度研究を率いておられます。特に、材料の中に存在する微小な欠陥が金属疲労に及ぼす影響について研究された成果や、世界随一の応力拡大係数ハンドブックは海外でも広く受け入れられ、役立っています。先生の研究姿勢は学問のみに終始することなく、実際に世の中で使いやすいということにも重きを置いておられるので、産業界からも絶大な信頼が寄せられています。また「外国から見たら、九州という地理的要因は障害にはならず、九州から良いものを世界に発信するのだ」と、先生の視野は常に世界に向いており、それを実践しておられます。海外学術誌のエディターを務められ、外国人研究者の来訪も絶えず、先生の講座の学生たちは常に世界を意識せざるを得ないという好ましい環境に置かれています。昨今学務等にご多忙で、研究時間もままならないご様子ですが、「今日はじっくり研究の話ができましたよ」と楽しそうに語られます。先生は百八十センチを超える長身で、テニスと囲碁がお得意で、今もテニス大会の現役バリバリだそうです。また絵を愛され、研究室を訪問されたビッグネームの似顔絵を飾ったりしておられます。

 キャンパス移転や国立大学を取り巻く環境が変化する中、常に新しいことを発案・実行される先生が工学研究院長として、九大のますますの発展のためリーダーシップを発揮されることを、一同が期待しております。(Y.K)

※村上先生の任期は、工学研究院長、工学部長ともに、平成十三年十一月七日から平成十五年三月三十一日までです。

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