ベイ)大学、インド工科大学マドラス校(I I T Madras )を招へいした。
 その後の連絡によって両校とも九大とのネット ワーク・ポイント設置に非常に前向きな関心を示 したので、二月中旬に、KUARO 委員として村岡が、 また国際交流課より松川主任が出張して交渉した。
 ムンバイ大学では、主として工学部関係の教官 と会ったが、九大との交流推進に極めて熱心であ った。その熱意は、(一)我々二人の訪問者を理事 長、学部長、各学科の主任教授プラスアルファで 総員二十五名の中心メンバーが迎え、(二)まず各 主任教授による各学科の特徴の説明が約三時間に わたって行われ、「こちらの内容をよく知ってもら った上で、実のある交流をしたい」、との二つの姿 勢に現れている。村岡が行ったネットワーク・ポ イントの説明に対しても、その後の意見交換で極 めて活発な質問がなされた。
 IIT Madrasでは、学長、全学部長あわせて十名 との交渉を、約二時間にわたって行った。同校は 交流協定はすでに多くの大学と結んでおり、設置 の経緯からドイツとの研究、学生交流などが活発 に行われているようである。九大との交流も、実 のあるものは積極的に推進したいとのことであっ た。
 偶然の結果とは言え、インドの超エリート校の IITと州立大学の典型のようなムンバイ大学とい う、性格を異にする二大学と交渉を持ったことに なる。都市のスラムに代表される貧困と喧騒やダ ストなどを初めて見て、またなまりの強いインド 英語を聞いて、この国の大学との交流の難しさも 実感させられている。しかし、「世界最大の民主主 義国」であり、アジアの最重点国(の一つ)であ るこの国の大学へのネットワーク・ポイントの構 築を、何とか前進させたいものである。
(むらおか かつのり プラズマ理工学)

NPについての意見交換(インド工科大学マドラス校)
●トリブバン大学訪問記
比較社会文化研究院 教授  酒井 治孝
 ネパールから日本に最初の留学生が派遣されて から、今年で百年になる。また、私が九大大学院 の博士課程の中途で、青年海外協力隊から派遣さ れ、ネパール唯一の総合大学トリブバン大学地質 学教室の教壇に立ってから二十一年が経過した。 その間、ヒマラヤの学術調査や日本留学のお手伝 い、現地への学校校舎寄贈や奨学金制度の設立な どの交流を通じて、トリブバン大学と九大のいく つかの研究室の間には、相互理解に基づく信頼関 係が醸成されていた。そんな折、第二回アジア学 長会議に出席されたシャー副総長(実質上の総長) とウプレティ地質学科長と伴に、今後の学術交流 について話をする機会を得、ネットワーク・ポイ ントの設置に賛同していただいた。
奥深きインド
総務部国際交流課主任  松川耕三

 hotmail は、インド人が開発した のをご存じだろうか?
 今回、異食文化に対し心身ともに 強靱な人間として、村岡教授の指名 を受けインドへ行かせてもらったが、 触れれば触れるほど、奥が深いのが インドであるような気がする。ガン ジス川での沐浴やスラムがインドの イメージとして先行しがちであるが、 裕福層・中間層も3割いると言われ ている。それでも3億人である。ア メリカの人口よりも多い。10億人の パワー恐るべし。
 hotmail は一例だが、IT技術者の 宝庫とも言われているインド。日印 国交樹立50周年でもある今年、ネッ トワークポイントの構築を契機とし て新たな交流が始まることを期待し たい。
 帰りの空港。余ったインドルピー を両替したが、金額をちょろまかさ れた。またしても、奥の深さを感じ た。愛しきインドである。
(まつかわ こうぞう)

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