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「受験生、大学にとって真に価値ある情報とは」

第2回九州大学マーケティング研究会報告

アドミッションセンター教授 武谷峻一

アドミッションセンター講師 渡辺哲司

 標記の会が、去る2月21日(木)に箱崎理系地区の21世紀交流プラザで開かれました。主催は,九州大学教育研究プログラム・研究拠点形成プロジェクト(P&P)Cタイプ『高校との連携によるゼロ年次教育の推進と入学者選抜方法の改善』(代表:武谷峻一)で、昨年に引き続いての開催です。なお、昨年の内容は『九大広報』第18号(2001年6月)の29-30頁に掲載されています。

 当日は、アドミッションセンター教官によるコーディネートのもと、大学教員、教育関連企業の社員、大学生による計8の講演があり、それらを土台として会場が一体となった議論が展開されました。参加者は、遠くは北海道や宮城県からも訪れ、その構成も、大学教員、民間企業の社員、高校教員に高校生や大学生も加わる等、バラエティに富んでいました。
 講演のタイトルは以下の通りです。

 本会のテーマは、九州大学のように比較的長い伝統と高いステイタスを有する大学が本当に望ましい学生を集め、学生が高−大間をスムーズに移行するために役立つ情報は何か、またそれをどうやって伝えたらよいのかを考えることでした。現状への問題提起、教育実践の報告、受験動向など様々な話題が交錯する中、とりわけ大きな反響があったのは、学生による2題の講演でした。ともに1年前まで受験生だった人たちが、自らの経験、感じた疑問や不満等をもとに、大学進学を控えた高校生にとって本当に有意義な情報サービスは何かと考え、実際に行動を始めたという内容です。そのインパクトがどれほど大きかったかは、後日2人が民間企業の研修会の「講師」に招かれ、他大学のイベントに九大生を招待したい旨の依頼があったことなどからも明らかでしょう。

 大学生は大学の一員であると同時に「顧客」であり、しかも、進学情報の受け手である高校生にもきわめて近い存在です。そういう彼らのアイディアや問題意識を実際のサービスに活かそうという試みは、実はそれほど一般的ではありません。大学生や高校生まで巻き込んだ議論は、実はいささか冒険だったのですが、結果的には、それがこの会の独自性と意義を高めてくれたと考えています。

 会の詳しい内容をお知りになりたい方には、報告書を差し上げますので、アドミッションセンター渡辺(092-642-4490,watanabe@ac.kyushu-u.ac.jp)までお申込み下さい。また、来年度も開催見込みである本会の内容に関するご意見・ご要望なども承ります。


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