クローズアップ@

工学系施設群の建設進む新キャンパス

新キャンパス計画推進室
施設部整備計画課

福岡市西区元岡・桑原地区の九州大学新キャンパスでは、 平成17年秋に第T期移転を予定している工学系研究教育棟 及び関連施設の建設が進み、その骨格が姿を現してきました。


図@/九州大学新キャンパス計画配置図

1.進む造成工事と建物建設

新キャンパスの造成工事は、理学系・工学系・農学系とセンター 地区の西側が入るT工区が平成十二年(二〇〇〇年)六月に着工し、 平成十四年(二〇〇二年)三月に竣工しました。

現在、U工区の学園通り線沿いの一部や、工学系地区の大型実験 施設用地及び農場・運動場施設用地とからなるV工区(図@左上) の造成工事に取りかかっています。

建物の建設工事が行われているのは、工学系地区のうち、研究教育棟 を中心とする区域です。


図A/新キャンパスT工区工事概要図

図B/研究教育棟U・V南面CGパース
写真@
写真A
図C/理系図書館の完成イメージ
写真B
図D/給水センターの完成イメージ
写真C
写真D

2.姿を見せる工学系研究教育棟U・V

図Aは、工学系地区を拡大したものです。

研究教育棟U(青色)と、研究教育棟V(黒色)及び理系図書館・給 水センター・エネルギーセンター(赤色)が平成十五年十二月現在建 設中です。写真@は、十一月二十一日に撮影したもので、手前が研究 教育棟V、左奥が研究教育棟Uです。

研究教育棟U・Vの東隣に位置する実験研究棟は契約準備中であ り、研究教育棟Tは、設計中です。また、幹線共同溝・排水は既に工 事を進めています。

図Bは、研究教育棟U・V・実験研究棟の完成イメージです。

研究教育棟Uに入居するのは、大学院工学研究院のうち機械航空 工学部門群で、研究教育棟Vには物質科学工学部門群が入ります。 研究教育棟に隣接して実験研究棟の工事契約が行われる予定です。

研究教育棟U・Vは、全体で長さ約百四十メートル、奥行き約三 十メートル、高さ約四十メートル、鉄骨鉄筋コンクリート造九階建 て、床面積が約四万五千uあります。天神の福岡市庁舎と比較すると、 胴回りはあまり変わらない大きさで、高さがやや低くなります。そ のままでは巨大な壁面となるため、圧迫感を感じないように、四分割 し、間には他部門の研究者や学生とも交流できるようにリフレッシ ュ・コーナーを設けています。

現在、鉄骨がほぼ最上部まで組み上がりました。本年度中に全て の鉄骨を組み立て、並行して外壁パネルを取り付けていく予定です。 写真Aは外壁部分の色や材料を検討するための実物大模型です。

3.第一期移転に関連する施設

平成十七年秋の第一期移転に関連する建物として、研究教育棟な どの他に「理系図書館」「エネルギーセンター」「給水センター」があ ります。

図Cは理系図書館を、キャンパス・モールから見た完成イメージ です。理系図書館は、鉄筋コンクリート造、地下一階地上三階建て、 床面積約一万四千uの建物です。まず、半分の約七千uを建設し、 第一期移転時に利用する予定です。写真Bは十一月二十一日に撮影し た工事の模様です。

図Dは給水センターの完成イメージです。給水センターは、鉄筋 コンクリート造、床面積約二千uの平屋建てです。福岡市の上水道 を工学系の建物に供給するとともに、実験排水、生活排水を高度処 理し、再生水として供給する計画です。

理系図書館の北に建設中のエネルギーセンターは、鉄筋コンクリ ート造、二階建て、床面積約一千uの建物です。電気・通信関係の 要であると同時に、防災を中心とした中央監視センターの役目も持 った施設です。

研究教育棟U・Vの北側(写真C)では、共同溝や屋外排水管敷設工 事が行われています。現在は、写真Cのように、構造体部分を築造 しており、平成十六年度に内部の配管・配線工事が行われる予定です。

4.PFIで建設される研究教育棟T

図Eは研究教育棟Tの完成イメージです。研究教育棟U・Vに隣 接する研究教育棟Tは、平成十八年移転を目指して設計作業が行わ れています。

この施設の建設は、PFI(Private Finance Initiative)事業 であり、設計、施設建設、維持管理などに民間の資金、経営能力及 び技術的能力を活用して行なわれます。三菱商事を代表者とするグ ループが事業者となり、平成十六年三月頃に着工、平成十八年五月 頃に工事完了の予定です。

研究教育棟Tは、鉄骨鉄筋コンクリート造の地下一階地上十一階 建て、床面積約五万三千uであり、工学研究院の地球環境工学部門群 と、システム情報科学研究院が入ります。新キャンパス・マスター プランの考え方に沿って整備を進めるとともに、工学系全体の構成 を考慮して、研究教育棟U・Vと共通した計画となっています。

5.動き出す新キャンパス

平成十七年秋の第一期移転時には、約二千人の学生や教職員が新 キャンパスに移ってくる予定です。約十年後の移転完了時には、約一 万五千人となり、九州大学学術研究都市の核として展開することが 期待されます。

工事が進む新キャンパス用地から南東方向には、写真Dのように 今津湾越しに、福岡タワーや福岡ドーム、さらに福岡の市街を望む ことができ、都心と連携したキャンパスの稼働が待たれています。


図E/研究教育棟Tの完成イメージ

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