クローズアップA

Welcome,New Students!

九州大学では、毎年各国から多くの留学生を受け入れています。 今年も10月に新たな留学生約240人を迎え、留学生総数は1,100人を超えました。 日本という異国の地で生活を始める彼らを、 九州大学はいろいろな面でサポートしています。 今回はそのサポートの現状を現場から国際交流部が報告します。

New Comers
留学生到着

まず九州大学では、受け入れ教官や留学生担当職員そのほか留学生の 身の回りをお世話する日本人学生チューターなどが空港へ出迎えに行く ことからサポートが始まります。留学生は、空港に到着した時の印象が 強いと言います。到着口から出てきた留学生を出迎えて挨拶を交わすと、 緊張の中にも今から始まる新しい生活への大きな期待をうかがい知るこ とができます。

New Place
留学生会館の住み心地は?

そして、留学生の多くは香椎浜にある留学生会館へと向かいます。留 学生会館の部屋を初めて見た時の留学生のリアクションも興味深いもの があります。母国の部屋の広さとのギャップ(留学生会館の部屋の狭さ) に驚く者は数知れず、ベッドの長さより自分の背丈が長く「どうやって 寝ようか?」と苦笑いを浮かべる者、留学生が靴を履いたままフローリン グに上がったため、日本の習慣を慌てて説明し始める日本人学生チュー ターなど、いろいろな光景が展開されます。しかし、間もなく「ここが 今から生活する自分の部屋だ。」と納得した(観念した?)表情を彼らか ら読みとることができます。引率する者も少し安心する瞬間です。

New Life
いよいよ新生活スタート

留学生のキャンパスでの第一歩は、新入生オリエンテーションから始ま ります。このころはまだまだ留学生の表情も硬く、緊張感でいっぱいと いう感じです。オリエンテーションでは、修学のガイダンスに併せて、 入国管理局での手続き、交通安全指導など生活上のガイダンスが行われ ます。

また、この時期に行う区役所での外国人登録などの手続きは、日本に 慣れない留学生にとっては難解なものです。そこで、区役所の窓口まで 九州大学職員や学生チューターが引率し、手続きをサポートしている光 景も多く見受けられます。

留学生会館では、会館オリエンテーションが行われ、ゴミの分別回収 やコンピュータールームの利用法など生活に必要な情報が説明されます。 また、来日したばかりの彼らにとっては、生活用品を揃えることも必要 です。留学生会館では、中古の自転車、電器製品や食器などを安値で販 売するバザーが開催され、毎年大盛況となっています。

授業も間もなく始まる頃、留学生センターでは、留学生に必要な日本 語能力を養成するために設けている日本語コースのクラス分けテストが 行われます。クラス分けの発表がなされると、その結果に満足げな表情 を浮かべる留学生もいれば、「こんなはずでは…」と落ち込む姿もありま す。五週間で一コースが修了するこのコースでは、多くの留学生が一生 懸命日本語を勉強しています。

十月末には、新留学生を対象とした大規模な歓迎会が開催されます。 歓迎会では、総長と歓談する学生も見られ、また他の留学プログラム生 とも顔見知りになるなど、交流の輪が広がります。

New Communication
異文化の祭典「国際交流会館まつり」

さらに、十一月上旬、留学生会館では盛大に「国際交流会館まつり」 が行われます。このイベントには、留学生はもちろん、多くの日本人学 生や地域のみなさんも参加しています。留学生による各国料理の屋台が 並び、異国情緒あふれるダンスも披露されるな ど、福岡にいながらにして異文化を体験できます。

今年の新留学生もこのようにして九州大学での 留学生活をスタートさせました。これからの九州 大学での留学生活がより有意義なものとなるよ う、みなさんのご支援をよろしくお願いします。

さまざまな制度による留学生
国費外国人留学生
日本の文部科学省から奨学金や渡航費等の援助を受け、日本の大学で学んでいる留学生。「ヤン グ・リーダーズ・プログラム」(YLP)(法学府における英語の授業による法学修士の学位授与 プログラム)も含まれる。
日韓共同理工系学部留学生
平成10年の日韓共同宣言に基づき、韓国から受け入れている理工系の留学生。
ツイニング・プログラムによる留学生
マレーシアの高等教育機関から学部2年次に編入学させ、学士を取得させるプログラムによる 留学生。
外国政府派遣留学生
マレーシア、インドネシア、タイ、シンガポールなどからの政府派遣留学生。
国際協力機構(JICA)の事業による留学生
開発途上国の21世紀を担う指導者となるべき若手研究者等の育成のために、JICAが長期研修員 として招へいしている留学生。
私費外国人留学生
国費外国人留学生以外の留学生で、学部や大学院所属の正規生及び研究生等。
フランスの大学とのコンソーシアム協定に基づく留学生
フランスの大学と単位互換等の協定に基づき受け入れる学部レベルの留学生。
Japan in Today's World(JTW)プログラムによる留学生(九州大学独自のプログラム)
外国の大学(学部レベル)に在籍する学生を対象に英語で学ぶ日本研究短期留学プログラムによ る留学生。
日本語・日本文化研修コースによる留学生(九州大学独自のプログラム)
外国の大学(学部レベル)に在籍する学生を対象に日本語で学ぶ日本研究研修コースによる留 学生。
Asia in Today's World(ATW)プログラムによる留学生(九州大学独自のプログラム)
アジア地域の学生を中心に英語で学ぶ6週間のアジア研究サマープログラムによる留学生。
日本・欧州連合(EU)との留学生交流パイロット・プロジェクトによる留学生
修士課程の学生交流として大学院人間環境学府が参画しているパイロット・プロジェクトによ る留学生。
日仏共同博士課程(コレージュ・ドクトラル)による留学生
博士課程の学生交流としてコンソーシアム形式の協定に基づき、フランスの大学から受け入れ る留学生。

10月1日の九州芸術工科大学との統合に伴う事務組織の改編により国際交流 部が発足しました。従来、別々の場所にあった国際交流課、留学生課及び国 際交流推進室が一つの場所(中央図書館の正面2階建て建物の1階)に統合 され、国際交流全般における業務を総括するオフィスに生まれ変わりまし た。留学や国際交流関係のことで分からない点などがありましたら、お気軽 にお立ち寄りください。


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