言語文化研究院では昨年度から、「言語文化研究叢書」という名で、研究院の教官の研究成果を刊行しています。昨年3月現在ですでに以下の8巻9冊の研究書や資料集の刊行を終えました。（写真）
| 第1巻 | 鈴木右文 『大学英語教育の課題と対話演習指導の新展開』 B5 154頁 |
| 第2巻 | 田中陽子・志水俊広・井上奈良彦・松田隆治・大津隆広・田中俊明・田畑義之（共訳） 『ヨーロッパの学校における外国語教育』 A4 189頁 |
| 第3巻 | ウォルフガング・ミヒェル 『ヘンマン・ブショフ 痛風に関する詳細な研究及びその確実な治療法と効き目のある薬剤について』 B5（英文） 109頁 |
| 第4巻 | 棚瀬明彦 『Konkordanz zu FRIEDRICH HO"LDERRINS Briefen Substantive』 B5（独文） 上332頁、下295頁（※但し、O"はoのウムラウト） |
| 第5巻 | 太田一昭 『初期英国演劇統制資料』 B5（英文） 157頁 |
| 第6巻 | 松原孝俊 『朝鮮書誌学関係研究文献目録』 A4 374頁 |
| 第7巻 | 岩佐昌暲 『文革期の文学』 B5 161頁 |
| 第8巻 | 松村瑞子・小熊和郎・山村ひとみ 『テンスとアスペクト―日・英・仏・西語の観点から』 B5 94頁 |
言語文化研究院の教官の中には、やがて論文や著書として結実することになるような、大量の言語資料を収集している方がいます。これらの資料には、公開されれば有益であるけれども膨大すぎて学術雑誌や紀要には発表できない、あるいは特殊なものであるため書店から出版することも困難だ、というようなものが少なくありません。またそういう資料は論文になった段階で著者の手元に残されるだけで公表されない、という運命を辿りがちです。
この叢書には、そういう学術雑誌に発表しにくいもの、採算ベースに乗りにくいような研究業績を刊行しようという狙いがあります。この叢書発行のために、先生たちに配分される研究費が減額されることになりました。しかし、基本的に大きな反対もなく叢書の刊行が決まったのは、先生方に研究組織としての言語文化研究院の基盤形成の必要性が強く認識されているからだと思います。
すでに発行された第1期に加え、現在第2期の刊行が準備中です。叢書の一部には外部の研究図書館から寄贈の依頼もきています。非売品ですが、中央図書館、六本松図書館に開架されていますので、興味のある方は是非ご覧になってください。
（いわさ まさあき 中国現代文学）