新キャンパスにモデルルームオープン

 現在、新キャンパスでは平成十七年十月の第一期開校に向けて着々と建設工事が進んでいます。その中で最初の施設として着手された工学系研究教育棟U・V棟は仕上げ工事の段階となり、工事の進捗は約七〇%となっています。
 工事完成前に教員研究室と実験室を体験していただくため、モデルルームを製作し、公開を始めました。
 教員研究室は南側に配置され、三・六m×六・六mを標準モジュールとした広さで、天井高さは二・六mとなっています。
 実験室は北側のラボゾーンに連続して配置され、研究内容の変化にフレキシブルに対応するため、一定間隔でエネルギー供給用パイプシャフトが設けられています。水の使用が多いウエット系実験室は、床下スペースに給排水設備が設けられ、電源や情報系ケーブルは天井内に配線されています。一方、ドライ系実験室は、電源や情報系ケーブルを二重床内に配線しています。
 四月五日から九日にかけて、工学研究院の教員が、利用者側の視点で見学体験しました。

(施設部)





九州大学学術研究都市シンポジウム
東アジア地域の大学連携・新時代
〜問われる知のネットワーク〜

来賓挨拶を行う 清木高等教育局大学課長
 三月四日(木)、九州大学学術研究都市推進協議会主催により、「東アジア地域の大学連携・新時代〜問われる知のネットワーク〜」と題するシンポジウムが、百五十名の参加者を得て東京紀尾井町の千代田放送会館で開催されました。

 今回のシンポジウムは、国立大学法人化と九州大学の福岡都市圏西部への統合移転を契機に「アジアと連携した知の拠点づくり」を進めている「九州大学学術研究都市」をモデルに、大学間の共同研究、留学生教育、さらには、産学協力など大学連携による「知のネットワークづくり」の方向について議論することを目的としたもでのです。

 シンポジウムには、原田義昭文部科学副大臣も列席。前半は、梶山千里九州大学総長による主催者挨拶、清木孝悦文部科学省高等教育局大学課長(現・国立大学法人支援課長)による来賓挨拶に続き、上海交通大学の丁文江(ていぶんこう)副校長による「新世紀―地域を活性化する大学の役割」と題する基調講演が行われました。
 また後半は、NHK解説委員の早川信夫氏をコーディネーターに、江川雅子ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター長、重渕雅敏東陶機器株式会社代表取締役会長、新海征治九州大学大学院工学研究院教授、丁文江上海交通大学副校長、宮崎緑千葉商科大学助教授の五人のパネラーによるパネルディスカッションが行われました。
 その中では特に、今後の科学技術発展の要となる東アジア地域との連携を深め、共に向上しあえるシステムをどのように構築するか、また、それに対して大学や地元自治体や地元経済界がどのような役割を担うのかなど、新しい視点で活発な討議がなされました。
 終わりに、九州大学学術研究都市推進機構準備会議の石川敬一理事長により挨拶が行われ、盛会のうちに終了しました。
 なおパネルディスカッションの模様は、NHKの「BSフォーラム」で二回にわたって全国放送されました。

(九州大学学術研究都市推進機構準備会議)

講演する 丁上海交通大学副校長活発な意見交換があった
パネルディスカッション

※「九州大学学術研究都市構想」とは、科学技術基本計画、全国総合開発計画、福岡・佐賀両県のアジアとの連携を強く指向した九州北部学術研究都市(アジアス九州)構想、そして、九州大学の先導的大学改革と新キャンパス移転といった一連の動きを総合的・立体的にとらえ、二十一世紀の「知の時代」にふさわしい地域の「知の拠点」「知的クラスター」づくりを目指すものです。


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