日米学生会議に参加して

二十一世紀プログラム三年 坪田 裕美子(つぼた ゆみこ)

ワシントンDCのBoys & Girls Clubにてコミュニティサービスを行った際の集合写真。
 留学でも、旅行でも、単なる国際交流でもない、不思議な一ヶ月間―それが、私にとっての「日米学生会議」でした。

 「今、再考の時―日米関係と私たちの使命」をテーマに行われた、第五十六回日米学生会議。書類選考と面接を経て参加者の一員となり、東京での合宿や事前勉強会を経て、七月下旬から約一ヶ月間アメリカで行われた本会議に参加しました。ハワイ、サンフランシスコ、ワシントンDC、プリンストンの四都市をまわりながら、日米関係や各分科会のトピックについて、日米両国の学生でディスカッションやフィールドトリップを行いました。

 日本側学生四十名とアメリカ人側学生四十名という、留学では味わえないユニークな環境でのディスカッションは、お互いが自分たちのやり方を主張して意見が行き違うこともありました。しかし、相手の考えを尊重し対話を繰り返すことで、「行き違い」は「相互理解」へと変わっていきました。

 決められた時間以外でも、夜の自由時間を使ってSpecial Topicとして議論することがありました。"Hiroshima, Nagasaki"というテーマで行われたSpecial Topicは、広島出身の学生によるレクチャーを交えながら、日米間で誤解を生む原因となっている原爆の問題について、様々な角度から議論することができました。

 約一ヶ月間という短い期間でしたが、国や地域を越えて友情を深め、八十人の学生と語り合った経験は、今後自分が生きていく上での「根」の部分となり、よい影響を与えてくれると思います。

 第五十七回日米学生会議は二〇〇五年七月下旬から約一か月間、日本で開催されます。興味のある方は日米学生会議日本側サイト(http://www.jasc-japan.com/)をご覧ください。来年、多くの九大生がこの会議に参加することを願っています。

私たちの「メディア倫理」分科会が、「アイデンティティと市民活動」分科会とジョイントセッションを行ったときのもの。真ん中に立っている黒いシャツの男性がハワイ大学の教授。前列右から2人目が坪田さん。 パールハーバーにあるMissouri Battleship Memorialを訪れた時に撮ったもの。左端が坪田さん。 分科会でハワイの"Honolulu Advertiser"という新聞社を訪問した時に撮ったもの。


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