■ ■ ■  ■ ■ ■ S E R I E S 九大生が紹介する世界のキャンパス

シンガポール大学(シンガポール)

Singapore
九州大学の学生交流協定校は世界中にあり、多くの学生たちが交換留 学制度を利用しています。このシリーズでは、海外の大学に留学中の、 あるいは留学を体験した学生が、留学先の協定校をご紹介します。




“Work hard! Play hard!”
生物資源環境科学府修士二年
金築 理恵(かねつき りえ)
シンガポール大学
 NUS(シンガポール大学)の合言葉は“Work hard! Play hard!” その言葉通り、勉強に励み、友達と遊び、国内や近隣国を旅行しています。特に交換留学生は短い一年の間に勉強と遊びの両方を楽しむため、毎日大忙しです。そんな私の留学生活を少し紹介したいと思います。
 シンガポールは頭脳を資源として重要視しているので学習環境としては最適です。NUSでは講義以外にチュートリアル(個別指導クラス)があり、チュートリアルは講義よりも面白いのですが、発表や発言が要求されます。特に、私が参加した歴史のチュートリアルは学生が五人だけだったので、毎回一人一つの読み物の紹介が割り当てられました。チュートリアルは準備が大変ですが、その努力の分だけ授業内容を理解でき、とても役に立ちました。また、授業以外にも課題や宿題がたくさんあるので、NUSの学生が勉強している姿を学内のあちこちで見かけ、寮でも遅くまで勉強している人がたくさんいます。私も日本にいるときよりもよく勉強しています。
 一方、シンガポールでの生活の楽しみは買い物と食べることです。物価は日本と同じかちょっと安いぐらいですが、食べ物の安さには驚きました。普段は一食S$5(三百五十円)程度で済みます。それに、だいたいどこへ行っても中華料理やインド料理、マレー料理など各国料理を楽しめるので、いつも何を食べようか迷ってしまいます。大学の食堂でさえ、イスラム・中華・インド・マレー・日本・西洋料理の店と麺類などの店が全部で十数軒ほど並んでおり、その中から選べるようになっています。

シンガポール大学
友人と。左から3人目が金築さん。
 NUSはシンガポールにある三つの大学の中で学部の種類が一番多い大学です。総合大学の特長を生かして、工学部や科学、法学部、アジア研究、ビジネススクールなど幅広い分野の講義を受講することが出来ます。特に、アジア研究や語学センターでは、マレーシアやタイなど東南アジアの研究や言語など、日本では珍しい授業もたくさんあります。また、NUSの学生は学部生・院生共に留学生の割合が高く、シンガポールだけでなく世界各国からの学生が共に勉強・研究に励んでいます。そして、キャンパス内には留学生が利用できる寮があり、学内バスも運行しているので、通学や学内の移動は便利です。さらに、学内各所及び寮の各部屋にはLANの接続口があり、各種手続きのほとんどがインターネットを通じて行うことができたり、学生各人が自分専用のページにアクセスして講義連絡チェックや課題の提出、予習復習ができたりするなどIT環境も整っています。

シンガポール大学ホームページ(http://www.nus.edu.sg/
交換留学に関するお問い合わせは、国際交流推進室092-642-7094へ

編集後記

 「言は意を尽くさず」という中国古代の諺があります。心の中の思いを口で言い表すことの難しさをいうものです。さて、中国は詩歌の国。どんな言葉も必ず対句になります。この諺の対句は「書は言を尽くさず」つまり、いくら口で言い表したつもりでも、それを文章にまとめようとすると、それは更に困難な作業となるということです。どんなに優れた研究も、どんなに素晴らしい発想も、それを第三者に伝えることは更に困難を伴います。九大の“いま”を全国そして全世界にわかりやすく発信するため、「九大広報」の役割は今後ますます重要なものとなることでしょう。

(編集主幹 静永 健)

 3月20日午前、震度6という大きな地震が福岡を襲いました。休日、時間帯、震源地が海底などの条件が重なり、規模の割には被害が最小でした。しかし、九大の箱崎地区や病院地区などでは、多くの実験器具や試薬、ガスボンベなどが破損したものと思います。これまで産業医として職場巡視で耐震対策を訴えてきましたが、改めて福岡も安全な所ではないことを再認識させられました。「備えあれば憂いなし」で取り組むことが必要でしょう。

(編集委員 入江 正洋)

 今回の対談で登場いただいた、チカノバー博士は当日一人でふらっと事務局へ現れました。質問に対して何でも気軽に答えてくれるような、気さくな雰囲気がありつつも、言葉にはかなりの強さを感じました。新入生のみなさん、専門を極めた先生方に疑問があれば何でも、質問してみてはいかがでしょうか?質問しただけ面白い話が聞けるかもしれません。これは学生の皆さんだけではなく、自分自身にも言い聞かせたいところです。

(総務課広報担当 上野 裕子)

 「何でも当然のことと思い込まずに、独立心を持って考え、自分自身を失わないこと。」ノーベル化学賞受賞者のアーロン・チカノバー先生が話された言葉です。その言葉を自ら実践し、多くの結果を出して来られた方の言葉にはずしりと重みがありました。常に意識していなければすぐに現状に流されているのに気づきます。主体的に考え続けること、柔軟な考え方で色々なものを観察することを心がけていきたいと思いました。

(総務課広報担当 大坪 豊和)


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