■編集後記■
「言は意を尽くさず」という中国古代の諺があります。心の中の思いを口で言い表すことの難しさをいうものです。さて、中国は詩歌の国。どんな言葉も必ず対句になります。この諺の対句は「書は言を尽くさず」つまり、いくら口で言い表したつもりでも、それを文章にまとめようとすると、それは更に困難な作業となるということです。どんなに優れた研究も、どんなに素晴らしい発想も、それを第三者に伝えることは更に困難を伴います。九大の“いま”を全国そして全世界にわかりやすく発信するため、「九大広報」の役割は今後ますます重要なものとなることでしょう。
(編集主幹 静永 健)
3月20日午前、震度6という大きな地震が福岡を襲いました。休日、時間帯、震源地が海底などの条件が重なり、規模の割には被害が最小でした。しかし、九大の箱崎地区や病院地区などでは、多くの実験器具や試薬、ガスボンベなどが破損したものと思います。これまで産業医として職場巡視で耐震対策を訴えてきましたが、改めて福岡も安全な所ではないことを再認識させられました。「備えあれば憂いなし」で取り組むことが必要でしょう。
(編集委員 入江 正洋)
今回の対談で登場いただいた、チカノバー博士は当日一人でふらっと事務局へ現れました。質問に対して何でも気軽に答えてくれるような、気さくな雰囲気がありつつも、言葉にはかなりの強さを感じました。新入生のみなさん、専門を極めた先生方に疑問があれば何でも、質問してみてはいかがでしょうか?質問しただけ面白い話が聞けるかもしれません。これは学生の皆さんだけではなく、自分自身にも言い聞かせたいところです。
(総務課広報担当 上野 裕子)
「何でも当然のことと思い込まずに、独立心を持って考え、自分自身を失わないこと。」ノーベル化学賞受賞者のアーロン・チカノバー先生が話された言葉です。その言葉を自ら実践し、多くの結果を出して来られた方の言葉にはずしりと重みがありました。常に意識していなければすぐに現状に流されているのに気づきます。主体的に考え続けること、柔軟な考え方で色々なものを観察することを心がけていきたいと思いました。
(総務課広報担当 大坪 豊和)
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