新キャンパスの名称は、
『伊都キャンパス』

新キャンパスの名称は、平成17年2月5日から3月31日まで公募したところ、全国から473応募が寄せられました。新キャンパス名称審査会(有川節夫審査会長、4月6日開催)において候補案を選定し、4月11日の役員会において『伊都キャンパス』に決定しました。

学生二人も委員に加わった名称審査会
 応募件数473件のうち、86%は学外からの応募であり、新キャンパスに関する関心の高さがうかがえました。審査会では、新キャンパスが九州大学の中心的な機能を果たす場になること、歴史を受け継ぎつつ次代を担う学術研究の拠点となること等を念頭に、地域性を考慮すること、分かりにくい表現は避けること等を基準とした選考が行われました。
 「伊都キャンパス」は、かつてこの辺りが伊都国とよばれ、大陸との交流が盛んであったこと、また、新キャンパスが国際交流の拠点としても期待されていることから、これを表現する最もふさわしい名称として選ばれました。このほかにも、ひらがな表記の「いとキャンパス」や、「糸島キャンパス」など、新キャンパス名称として魅力的な案が多数みられましたが、応募件数も多く、一般に馴染みやすい「伊都キャンパス」が最優秀賞に選定されました。

(新キャンパス計画推進室・助手 吉越 恆)
伊都キャンパスから、南方、国道202号線やJR筑肥線の走る市街地を望む

【新キャンパス名称 入賞作品 】
最優秀賞

伊都キャンパス坂田義臣さん(福岡市在住)
優秀賞

いとキャンパス福澤美弥子さん(福岡市在住)

糸島キャンパス坂本栄生さん(千葉市在住)

元岡キャンパス高橋英樹さん(九州大学学生)

玄海キャンパス鬼丸邦宏さん(福岡市在住)

しまキャンパス丸居 篤さん(北九州市在住)
審査員特別賞

西区総合キャンパス馬場浩平さん(福岡県在住)

21世紀キャンパス本木 実さん(九州大学学生)

Wing(ウィング)手嶋梓芳里さん(大分県在住)

まなとぴあ熊谷幸平さん(岩手県在住)

Mana(まな)キャンパス高橋里菜さん(大分県在住)

オレンジキャンパス山禄秀雄さん(九州大学職員)
開学記念式典で最優秀賞を受賞する坂田義臣さん最優秀賞などの抽選を行う、審査委員の劉学さん(右)と大渡理恵さん

新キャンパス名称審査会委員名簿
(平成17年4月6日)
理 事・副学長有川節夫
(審査会長・新キャンパス計画専門委員会委員長)

理 事・副学長柴田洋三郎
(新キャンパス計画専門委員会副委員長)

理 事・事務局長早田憲治

法学研究院 教授吾郷眞一
(新キャンパス計画専門委員会副委員長)

総長特別補佐佐藤 優

工学研究院長大城桂作

大学文書館 助教授折田悦郎

新キャンパス計画推進室副室長坂井 猛

福岡市西区長坂田憲治

福岡県企画振興部企画調整課参事吉田須美生

人間環境学府修士課程劉 学

2 1 世紀プログラム学部3 年大渡理恵


九大学研都市駅誕生
 4月19日(火)、JR九州は、筑肥線今宿〜周船寺駅間に建設を進めている新駅の名称を、「九大学研都市駅」としたことを発表しました。
 九大学研都市駅は、九州大学学術研究都市の玄関となる交通拠点であり、伊都キャンパスのオープンにあわせて今秋開業します。周辺は新市街地となる伊都土地区画整理事業が進められており、ここから伊都キャンパスまでシャトルバスが運行されます。


留学生が地元で交流会
 元岡での留学生交流会は、建築学科の中国人留学生である劉学さんが代表を務めるC&Cプロジェクト「F&Jclub」(13人)が企画しているものです。
 第1回目は、「水餃子づくり」を、第2回目は、小学生に中国に伝統的に伝わる「中国結」と中国の子供たちの「遊び」をテーマに、主に「留学生から地元」に中国文化を伝える内容でした。第3回は、3月5日(土)に行われ、留学生八人、地元小学生約十五人、地元の大人の方々約十人が参加しました。「伊都キャンパスの地元である元岡(福岡市西区元岡校区)ならではの交流会にしたい」という、地元の方々からのご好意により、「元岡の代表的な礫耕トマトの紹介とトマト狩り」そして「小学生(約十名)による『元岡祇園ばやし』の紹介」が行われました。

第3回交流会
約1時間、地元のトマトハウスで、トマト狩りを体験しました。礫耕栽培について説明を地元の方にしてもらい、
・土を使わず、溶液で育てている
・トマトが徐々に成長していき、
 ほぼ1年間収穫ができる
・その1本のつるが、7から8mになる

等の説明を聞き、留学生も小学生も感心していました。その後収穫方法を教えてもらい、みんな箱一杯収穫していきました。


 約2時間、元岡町公民館で文化交流が行われました。
 地元小学生による「元岡祇園ばやし」に続き、「同一首歌」という中国の誰もが知っている民歌が留学生から披露されました。
 その後、「皮筋」という中国の子供たちのゴム縄飛び遊びを留学生が小学生に教えて、みんなで競い合いました。


 第3回は前回までとは異なり、留学生は、中国文化を「伝える」側から日本文化などを「教えてもらう」側となったわけですが、移転先元岡の伝統文化やハイテク農業を目にして、とても喜んでいました。地元のお母さんたちも留学生と熱心に話をして、小学生たちは終わった後もプレゼントされたゴム縄で遊んでいました。
 3回の交流会を通して、参加した地元の人たちからは、毎回のように
・近寄りがたかった九州大学を身近に
 感じることができた
・学生と交流を持ててうれしい
・もっと異文化を知りたい
・大学が移転してくるのが楽しみ
といった意見が聞かれ、参加した小学生は、交流会が終わった後も名残おしく帰ろうとしませんでした。伊都キャンパスへの移転事業をささえる彼らの取り組みは、平成16年度C&Cプロジェクトのなかでも優秀と認められ、総長賞に選ばれています。
 これからも、学生と地元の皆さんによる様々な交流が活発に行われ、地域に根ざした大学になってほしいと願っています。

(新キャンパス計画推進室・助手 淵上 康英)


特区認定[水素利用技術研究に追い風]

水素ステーション起工式で挨拶する工学研究員の杉村丈一教授
 伊都キャンパスは、社会インフラの実証実験の場としても期待されており、学生証と職員証のICカード化や風力発電など様々な研究が計画されています。その中に水素の問題も含まれていて、伊都キャンパスを水素キャンパスと位置付けています。
 平成17年3月28日には、伊都キャンパスと箱崎キャンパスが、「福岡水素利用技術研究開発特区」に認定されました。水素利用社会実現のための統合技術の構築を目指した九州大学の研究は、文部科学省の21世紀COEプログラムにも採択されており、平成16年8月には、福岡県など行政、産業界、大学が連携する「福岡水素エネルギー戦略会議」が設立されています。平成17年1月には、伊都キャンパスで、燃料電池自動車の燃料補給施設「水素ステーション」の起工式が行われました。
水素ステーション建設にかかわる産官学の関係者
 今回の特区認定により、安全で地球にやさしい水素社会実現のための研究・開発のスピードアップや関連産業の集積の進展が期待されます。




工学系学生が現地見学

 4月1日(金)の午後、今年10月の移転を控えた工学系の学生の皆さんに参加を募り、伊都キャンパスの現地見学会を開催しました。約30名の参加者と教職員6名を乗せたバスで箱崎キャンパスを出発し、福岡都市高速道路経由で今宿ICまで走行した後、伊都キャンパス周辺の既成市街地や開発途中の土地区画整理事業、そしてJR筑肥線の新駅等を車中より見学しながら現地に向かいました。
 伊都キャンパスでは、情報発信拠点・ビッグオレンジ内セミナー室にて、統合移転事業、交通計画および学生居住施設の概要説明と活発な質疑応答がなされ、その後、バスで伊都キャンパス内の建設中の施設を見学しました。さらに、伊都キャンパス周辺に建設されている3棟の学生向けの居住施設(賃貸アパート)の見学をおこない、箱崎キャンパスに戻りました。
 今後も学生の皆さんに対してこのような現地見学会を開催する予定ですので、ぜひご参加ください。

(新キャンパス計画推進室・助手 鶴崎 直樹)

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