九大生が紹介する
世界のキャンパス

University of Bristol
蘭 直純 [理学部3年]

 私は二○○四年九月から翌年六月までイギリスのBristol大学に留学していました。Bristolはイングランド南西部に位置する港湾都市として有名な人口約四十五万の市です。商業的、産業的にもイギリス有数の都市なのですが、それほど忙しい感じはなく自然にも恵まれゆったりとした時間が流れているように感じました。私はブリストル大学で語学と自分の専攻であるBiology、そしてBiochemistry,Pathology(病理学)の授業をとっていました。語学に関してはLanguageCentreという語学専門のDepartmentがあり質の高い語学教育を受けられました。イギリスに来た初めの頃はイギリス英語特有の発音をなかなか聞き取れず苦労しましたが、経験を重ねるにつれだんだん聞き取れるようになりました。イギリスは地方によっても独特の訛りをもった英語を話すので英語好きにはとても興味深い国であることは確かです。専門分野の学習では病気の名前など専門用語を覚えるのがたいへんでしたが、ブリストル大学はIT環境が整っていることを始め、豊富な蔵書数を誇る図書館など勉強するには申し分のない大学です。講義、実験の他にtutorialという少人数のゼミ形式の授業があるのも私にとって新鮮でした。

 生活面では大学の寮に住んでいたこともあり多くのブリティッシュの学生と出会うことができました。こちらの学生の印象はよく学びよく遊ぶといった感じです。勉強だけでなくスポーツやボランティア活動にも積極的に参加しているようです。週末になるとお酒を飲みながら信じられないくらいに騒いでいました。

 私はこの留学を通して、文化、価値観、そして国民性の違いというものを肌で感じることができました。特にイギリスの素朴な雰囲気、イギリス人のフレンドリーな気質はいまでも忘れることができません。皆さんもfish and chipsだけでなくイギリスの真の姿を体験してみてはどうでしょうか。きっと私のようにイギリスが大好きになるはずです。




ブリストル大学の紹介

 ブリストル大学は一八七六年に設立されたThe UniversityCollege of Bristolを前身とします。当時イギリスで初めて女性への門戸を開いた大学として知られています。一九○九年に正式にUniversity of Bristolとなった後、拡大を続け、現在では六つのfaculties内に四十五のdepartments、十五のresearchcentresを抱える総合大学へと発展しました。学生数(二○○四年一月現在)は学部生が約一万一千人、大学院生が約四千三百人となっています。留学生はこのうちおよそ十六%を占め、出身国は百を超えます。教育、研究共に高い評価を受けており、最新のResearch Assessment Exercise(RAE)では最高評価の5*をはじめブリストル大学の九十五%の分野で4以上の評価をうけたほどです(5*、5、および4)。大学の形態はいわゆるprecinct universityで特定のキャンパスをもたず、学部、図書館、学生寮などが市内に散在しています。各学部は連携しながらも独立性を保っているため、その学部の特性に応じた柔軟性のある授業構成をとっています。


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