九大生が紹介する
世界のキャンパス
アテネオ・デ・マニラ大学(フィリピン)
川原 順平 [法学部4年]

 「へ.、フィリピンに留学か.。目的はバナナ?それともオネエチャン?(笑)」
「いや・・・」

 約三年前、フィリピン人の就学支援ボランティア団体の活動に参加したことをきっかけに国際協力に関心を持つようになり、留学を実現させることができました。

 大学では政治学、歴史学、社会学などフィリピンに関するトピックを扱うクラスを受講しました。政治学のグループワークでは「人身売買」をテーマに女性保護団体や在比日本大使館等へのインタビューを実施。ビザ取得のために大使館前に集まる人々に驚きながら、エンターテイナーとして日本で働く貧しいフィリピン人の夢と現実の問題や日比間国際結婚について考えました。歴史学、社会学では大国の影響を受けながら、いかにフィリピン人としてのアイデンティティーを模索するのかが重要なテーマでした。多くの授業でグループワークがあり、意見を交換し、共に現場に足を運んだことは、新鮮な体験になりました。

 留学生活では大学だけではなく、街中が私にとって刺激的です。物乞いをする子供達の笑顔やなぜか多いゲイのみなさん、親切なホストファミリー…。はじめは慣れないこともありましたが、今はこの国の面白さをもっと経験したい、そして伝えたいと思っています。フィリピンからだからこそ見えることがあります。日本と関係が深い国、混沌の中にどこか懐かしさ、あたたかさを感じさせてくれる国、みなさんもフィリピンに留学してみませんか?

学期休暇中に滞在した養護施設で子供達と


アテネオ・デ・マニラ大学の紹介

 一八五九年創立、フィリピンの伝統ある名門私立大学。カトリック(イエズス会)の精神を教育の基盤とし国内有数の総合大学としてフィリピンの発展に貢献する人材の育成を目指す。国民的英雄ホセ・リサールや政治家ニノイ・アキノをはじめ、現在も国内外で各界のリーダーとして活躍する人材を多数輩出。

 主に学部生が通うロヨラキャンパスでは、人文学、社会科学、自然科学、工学、経営学など幅広く学ぶことができる。上智大学などの姉妹校や協定校の世界的ネットワークを持ち、中国系やスペイン系の学生も多く、キャンパス内は国際的な雰囲気でにぎわう。多くの授業が英語で開講されることも留学生にとってありがたい。大学の警備や施設管理も充実しており、安全で清潔な環境で勉学に励むことができる。

 キャンパスに面した通りにはレストラン、本屋、銀行、カフェ、スーパーが並び駅も近く、とても便利。フィリピン国立大学がすぐそばにあり他大学の学生との交流もエンジョイできる。

*交換留学について詳しく知りたい方は、「九大生のための海外留学情報」(http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/study/index.htm/)をご覧ください。過去の交換留学生による報告書も大学毎にたくさん掲載しています。


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