語学力は、どれくらい必要?
留学を希望する大学毎に異なりますが、TOEFL--- iBTテストで、八十点程度が必要です。大学生の平均点は、四十五点程度と言われていますので、留学可能な語学力を身に付けるためには、相応の努力をする必要があるといえるでしょう。 また、英語圏以外の国へ留学する場合は、その国の言語能力が問われることになります。 TOEFL(Test of Englishas a Foreign Language)テストとは? 英語を母国語としない人々を対象に実施されている国際基準の英語能力測定試験で、世界中で実施されています。英語圏の大学・大学院に留学を目指す人には、英語力の証明として必須の試験です。九州大学から英語圏の大学などへ交換留学する場合も、一定以上のTOEFLの得点が必要となります。 現在、日本で実施されているTOEFLテストは、TOEFL-iBT(=Internet Based Testing)といい、「読む、聞く、話す、書く」の四技能について測定されます。 短期間でTOEFLテストの点数を上げることは、一般的には非常に難しいと言われています。留学を目指す人には、早い段階から計画的な英語の学習にとりかかることをお勧めします。TOEFLに関する情報は、国際教育交換協議会(CIEE)のHPをご覧ください。
留学経験者の声を聞きたい! 交換留学では、数え切れないほど多種多様な経験を積んできますが、その一端をご紹介します。 アジア(1) 経済学部四年 隈 亮介さん 韓国語での専門の授業は、予習復習にすごく時間がかかった。しかし、同じ授業に出ていた現地の学生の中には、日本に興味のある学生が多かったので、日本にも詳しく、彼らと話をしたり議論をしたりすることで、日本人とは違った視点を知ることができた。また英語での授業では「Introduction to Invest Management」という授業を選択した。この授業は、投資をするときの基準や投資対象の選定について議論をしながら、基本的な投資の方法や計算を学ぶというもので、アメリカからの留学生と一緒に学び、議論することが貴重な経験となった。また、私は金融業界に就職を考えているので、この分野には興味があり、有益だった。その他、継続して韓国語の授業も受講していた。初級では基礎の習得に集中していたが、中級レベルになると、皆言いたいことをなんとか言うことができるので、授業中も先生を交えながら韓国語で雑談をしている時間のほうが長かった。ベテランで、教え方も上手な先生に恵まれ、飽きずに勉強でき、韓国語の実力を伸ばすことが出来た。
アジア(2) 経済学部四年 有田啓吾さん シンガポール大学(以下NUSという)は東南アジアのEducation Hubを標榜しており、東南アジア、とくにマレーシア、ベトナム、インドネシア、タイなどの留学生が多く学んでいる。また、中国やインドからの留学生も多く、欧米人を中心に交換留学生数も数百人単位だ。モーリシャス人など、日本ではなかなかお目にかかれない国の人もいる。 皆図書館やキャンパス内の各所で夜中まで勉強しているし、勉強だけでなく、スポーツや文化活動などにも積極的に参加している。また、多くの学生がキャンパス内の寮に住んでいることから、大学への帰属感が強く感じられる。 私も文化活動など、特に大学の代表チームへの参加を通して、大学への帰属意識を高く持つことができた。キャンパス内にも大変活気があり、皆で一緒にいる時間を大事にするようだ。NUSの学生募集のキャッチコピーに、Join NUS !! というフレーズがあるが、よく言い表していると思う。
欧州(1) 経済学部四年 花田 涼恵さん 私は一年間、ニューカッスル・アポン・タイン大学で、会計学やビジネス戦略を主に勉強した。 留学生のための無料語学授業では、実践に即したディスカッションを行い、言語学習専用図書館では、効率的に英語や他の外国語を学習することが出来た。 会計学では会計基準が日本と大きく異なるため、友達や先生に何度も質問しながら、毎回の授業や宿題を何とかこなすことができた。少人数クラスでのディスカッションでは、留学生の私に対しても普通に質問がされるため、積極的に発言するよう努めた。また、企業戦略の実例を検証する調査レポートが課される授業もあった。 寮の入居者のほとんどがイギリス人だったので、イギリスの文化や彼らの考え方などを肌で見聞きし、理解することができたと思う。週末は彼らとよく街へ出かけ、パブやクラブへ行くなど、日本とは全然違うスタイルの大学生活を彼らのおかげで楽しむことが出来た。 自身の視野を広げるという意味で、この留学経験は大変役立った。九大で学んだ理論をイギリスで実例と対照させて学ぶことができたことは、今後の勉学の道筋をたてる大きな手助けとなったと思う。
欧州(2) 平成十七年 生物資源環境科学府修了 谷川 鯉沙さん 留学前、九州大学では食品由来の成分が免疫機能を調節する因子を持つかどうか研究していた。詳しく言うと、ガン、アレルギー、リュウマチなどの自己免疫疾患を食品の成分が予防または抑制できるかどうか調べ、その機能を持つ食品成分の検索を行っている段階で、そのため食品栄養学、生物学、免疫学の知識が必要となる。その専門知識を増やすため、ルートヴッヒ・マクシミリアン・ミュンヘン大学では生物の機能や免疫についての講義や実習に参加した。 一年間という短い期間だったが、留学によって様々なことを体験、修得することができた。まず、免疫学、生物学の方面からも私の研究に必須である免疫についての専門知識を増やすことができた。九州大学では食糧化学の方面からしか免疫機能について学んでいなかったが、留学で得た知識により新しい方面から新しいアイディアを学ぶことができた。留学中は専門知識だけではなく新しい技術も習得することができ、これからの研究にその技術を用いて高度な実験を行ないたいと思う。また、単独で留学するよりも多くのことを学び身に付けることができた有意義な交換留学だったと思う。受講・実験・講義をドイツ語で行うことで、もう一つの目的であったドイツ語の上達も成し遂げることができた。
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