九大生が案内する世界のキャンパス

University of Hohenheim
ホーエンハイム大学
生物資源環境科学府 修士2年 佐々木正博


 ドイツのホーエンハイム大学ではOrganic food chain managementという、英語での修士課程の授業を中心にして、有機農業・食品に関して学んできました。このようなコースが九大にはなかったことに加え、エクスカージョンで実際に現場を見る機会が何度もあったため、有機農業・食品について総合的に勉強することができました。実際、ドイツでは様々な有機農業や食品に関する取り組みが行われており、農家、加工工場、見本市、有機農産物卸売業者、オーガニックスーパーマーケット、朝市を訪ねるなど、この分野の先進国ならではの体験ができたことは貴重でした。

 また、クラスには世界各国からの学生が集っており、いろいろな国の人と友だちになれたことも大きな収穫でした。いろいろな国のいろいろな話が聞けたこと、様々な考え方の人がいることがわかったのは、視野を狭めてしまいがちな自分にとってはいい経験になりました。留学生、特に途上国からの学生はフレンドリーで温かいというのが印象で、何か大切なものを学んだような気がします。

 僕はドイツ語があまり話せなかったのですが、ドイツ人は英語を話せる人が多いので、授業も普段の生活においても不自由はありませんでした。また、ドイツは言葉の面だけでなく全体的にとても住みやすい国でした。この一年間の留学を通じて苦労したこともたくさんありましたが、とてもいい経験になったと思います。

エクスカージョン先の有機ぶどう農家で(右から2人目が佐々木さん)


ホーエンハイム大学

 ホーエンハイムはドイツの南西、メルセデス・ベンツのお膝元でもあるシュトゥットガルト南東の小高い丘の上に建っています。本大学は、もともとは農業大学として一八一八年に設立され、現在はビジネス・経済系、農学系、自然科学系に特化した大学になっています。修士課程の英語のコースが四つあり、@環境に関するコース A熱帯・亜熱帯に関する授業 B農業経済学 C有機食品・農業に関するコースです。学生数は約五千人、留学生は約六百人です。大学の一部は、元々お城だった建物を使用しており、左右に延びるお城の正面には、大きな庭園、研究用のワイン畑などが広がり、年に一度は大学のワインセラーで大学自家製のワイン販売なども行っています。地理的には、シュトゥットガルトはヨーロッパの中心に位置しているため、周囲のさまざまな国への旅行もしやすいです。シュトゥットガルトは外国人の割合がドイツの中でも高い方ですが、治安はとても良く安心して暮らせると思います。


大学のSchloss(お城)

*交換留学について詳しく知りたい方は、「九大生のための海外留学情報」
(http://www.isc.kyushu-u.ac.jp/intlweb/study/index.htm) をご覧ください。
過去の交換留学生による報告書も大学毎にたくさん掲載しています。



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