周船寺篇



◎発展していく新しい市街地

 地域の中央部をJR筑肥線、国道二〇二号、同バイパス、そして西九州自動車道が通っています。暫くぶりに今宿から周船寺に向かって二〇二号線を走ると、新しい商店やレストラン、マンションなどが建ち、この地域が大きく発展しているのを感じます。伊都土地区画整理事業が行われ、JR九大学研都市駅を中心とした新しい市街地形成が計画されています。伊都キャンパスへ向かう道路(学園通線)もこの九大学研都市駅付近から延びます。JR周船寺駅の西側から伊都キャンパスへ向かう道路、千里太郎丸線は、平成十六年末に開通しました。


◎歴史が残るまち

 周船寺校区は歴史を感じさせるものが多く残る地域でもあります。九大学研都市駅のちょうど南側には、日本初の農業技術書として有名な『農業全書』を書いた宮崎安貞の墓と書斎(市指定史跡)が残っています。ここから西へ、二〇二号線バイパスの沿線には、全長八十五m、五世紀前半の横穴式石室を有する前方後円墳であり、糸島の平野全体の首長の墓と考えられている丸隈山古墳(国指定史跡)などの史跡旧跡が多く残っています。


◎住みよい町づくり

◆山口製菓◆
TEL(092)806-1058


◆周船寺倶楽部◆

TEL(092)806-6031

 JR周船寺駅周辺には、商店街、金融機関、医療機関などがあって生活に便利な住みよいまちが形成されています。

 駅前では、近辺で穫れる野菜などが並ぶ「じょうもんさん市場」が催されています。ここには野菜などに加えて手作りの総菜や弁当なども並び、手軽に「おふくろの味」が手に入る場所として九大生の利用が期待されています。

 駅前の通りにある周船寺商工連合会事務所は、「アートギャラリー周船寺倶楽部」として、地域の芸術愛好家の発表の場として、また住民のコミュニケーションの場として利用されています。おいしいコーヒー(百円)を飲みながら休むこともできます。

 周船寺倶楽部で、周船寺商工連合会会長の久保喜洋さんにお話をうかがいました。

 「周船寺はどんどん発展し変わっていきますが、あんまり発展してほしくない、今のままであってほしい気持ちもあります。商工連合会長としては不穏当な発言かもしれませんが(笑)。」

 「連合会の会員は約百八十社です。九大が移転してきたら、学生の皆さんの気持ちを聞きながら、皆さんにとって住みよい町づくりを進めていきたと会員たちと話しています。地域の祭りなどの催しに学生さんたちにも遠慮なく参加していただきたいし、協力して、いい方向に町が変わるように盛り上げていきたいと思っています。この周船寺倶楽部も展示交流の場として利用してください。」

 会員の方が作っているという餅米でつくったどらやき「もちどら」をごちそうになりました。上品な餡の甘さとモチモチした食感が絶妙でした。


【参考にさせていただいた文書資料】
福岡市新・基本計画「西区基本計画」
 (第八次福岡市基本計画(区別編))
 編集・発行:平成十六年五月 福岡市西区総務部企画課
ふるさとガイド「西区は歴史の博物館」
 編集:西区地域振興事業推進委員会(委員長:高倉洋彰)
 発行:一九九五年三月 福岡市西区役所
歴史散策マップ
 編集・発行:福岡市西区総務部企画課
 本ページの作成に当たっては、福岡市西区企画課の皆様に、資料提供などご協力いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。


周船寺の人口:一二、三四五人   (平成十六年九月末現在)
三年間で約二百二十人増えています。
就業者数は、サービス業、卸・小売業などが約六割、建設・製造業が約二割。


新鮮な野菜が並ぶ「じょうもんさん市場」 「学生さんたちと協力して住みよい町づくりを進めたい」と語る久保会長 住民のコミュニケーションの場となっている「周船寺倶楽部」


周船寺商店街  くすのき広場  JR 周船寺駅
 丸隈山古墳  ふれあい花広場



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