九州大学都キャンパスに食堂・売店・書店がオープン

平成十七年十月に開校した伊都キャンパスに、学生及び教職員の生活支援施設(食堂・売店・書店)が、四月十日オープンしました。

この施設は、民間の資金、経営能力等を活用したPFI方式で整備されたもので、食堂等の管理運営を含めてPFI事業として実施されます。

建物は、三階建二〇七〇u、三層吹抜けのスルーホールによる自然採光や自然通風、屋上緑化など環境に配慮した設計です。また、食堂では八種類・約五十メニューの食事が準備されているほか、売店は(株)ローソン、書店は(株)紀伊國屋書店による営業が行われており、新キャンパスでの快適ライフや学生、教職員及び地域等との交流の場としても活用されることが大いに期待されます。

オープニングセレモニーでは、テープカットの後、梶山総長、中村九州大学移転対策協議会会長、運営事業者代表者の挨拶に続き、施設見学及び試食会を行い、学内外関係者でオープンを祝いました。



寄町と調印

平成十八年四月一日付けで、北海道足寄町と九州大学農学部附属演習林北海道演習林との間で、地域交流に関する協定が締結され、四月三日に調印式が行われました。

この協定を結ぶに当たって、本年三月二十三日、足寄町から阿久津勝彦町長、吉田敏男町議会議長、堀井昭治総務課参事の三名が、総長並びに農学研究院長を表敬訪問に訪れました。

懇談では、九州大学農学部附属演習林北海道演習林との地域交流に関する要望書を携え、日頃から地域と密接な関わりを持った活動を行ってきているが、今後は、さらに相互の協力と支援により地域交流を深め、双方の健全な発展と強固な協力関係を築きたいとの要望が出されました。

懇談は、町長の意欲的な交流協定への意思表示のなか、終始和やかに進みました。

なお、協定の成果等を踏まえて、次の段階としては農学研究院との間で締結を行う予定です。

北海道演習林における学生実習風景 調印式で握手を交わす阿久津足寄町長(左)と古賀北海道演習林長(右)
北海道演習林における学生実習風景


平成十七年度 教室系技術職員修会が開かれる

平成十八年三月十日(金)、十三日(月)及び十四日(火)の三日間にわたり「平成十七年度九州大学教室系技術職員研修」が行われました。

一日目は「システム情報科学での社会基盤システム形成」、「生活習慣病と脳卒中」、「九州大学移転とまちづくりの現状と課題」、「労働安全衛生法‐九州大学における現状の問題点と今後の注意事項」の四件の特別講演と「情報倫理」についての全体講義がありました。どれもタイムリーで身近な問題であり、大変勉強になりました。二日目は農学部附属農場における「家畜の生体機構」をはじめ、九つのコース別研修が行われました。専門分野以外への参加も多く、幅広く技術を研修する意欲が感じられました。三日目は十名のプレゼンテーションと七十四名全員のポスターセッション及び「個人情報保護法」、「職場の倫理」についての全体講義が行われました。教育、医療等を支える技術職員ならではの創意工夫や困難克服の発表があり、専門職としての成果を示しました。これらの発表をもっと開放して行えば、多くの有用情報を全学に発信できるとの意見も出されました。今後、技術職員が部局を越えてさらに交流を深め、九州大学の教育研究に貢献していくことを期して閉会しました。

(応用力学研究所技術室長 石井幸治)

多々良川の河川調査(コース別研修) 活発なポスターセッション


学位記与式

平成十八年三月二十七日(月)、平成十七年度九州大学学位記授与式が五十周年記念講堂で行われ、学部二、四五九名(学士)、大学院二、二二〇名(修士・専門職・博士)に、学位記が授与されました。

学部の学位記授与式では、岡部正彦日本通運株式会社代表取締役会長(一九六一年法学部卒)が来賓祝辞を述べました。岡部会長は、将来を予測しがたい時代だからこそ常に意識して欲しいこととして、次の三つをあげました。「一人でも多くの師、先輩、同僚、友人を作りなさい。」「高い志と使命感を持ち、それに向かって努力することが、その人の大きな成長につながる。」「自分を律する倫理観と、他人を思いやる気持ちを持って行動しなさい。」

大学院学位記授与式では、大学間交流協定締結校であるタイのチュラロンコン大学のクンギン・スチャダ・キラナン学長が来賓として登壇し、「学生時代以上に、勉学に貪欲な姿勢を持ち、自己研磨に励みながら、世界という大きな舞台であふれる情熱を発揮して欲しい」と訴えました。



学式

桜が満開の平成十八年四月六日(木)、福岡国際センターで平成十八年度九州大学入学式が催されました。式は、九州交響楽団の吉浦勝喜氏の指揮、九大フィルハーモニーオーケストラの演奏による、ワーグナー作曲「ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲」で幕を開けました。

新入生二、六七〇名とその家族など合わせて約五、〇〇〇名の列席者を前に、梶山千里総長は、「志の高い若者に」と題して告示を述べました。続いて、文学部の島居愛依(しまい あい)さんが新入生総代として「自立の精神を重んじ学術を究めると共に自ら人格の陶冶につとめ社会の期待に沿うことを誓います」と誓詞を朗読しました。

また、大学間交流協定であるフランスのボルドー第一大学のダニエル・シャッソー副学長が「日本・フランス両国の知的拠点としてお互い切磋琢磨しつつ、互いの文化を認めあえるよう一層努力しましょう。未来は、次世代の皆さんに委ねられています。」と祝辞を述べました。



立九十五周年開学記念式典を挙行しました

平成十八年五月十一日(木)、箱崎キャンパスの創立五十周年記念講堂において、九州大学創立九十五周年の開学記念式典が挙行されました。

九大フィルの演奏で幕を開けた式典では、梶山総長の挨拶に引き続き、本学に多大な貢献をされた十一名の方々(別表)への感謝状贈呈、昨年度退職した教員三十九名への名誉教授の称号記授与が行われました。

また、本学学生の独創的・挑戦的な活動を助成する「チャレンジ&クリエイションプロジェクト」の総長賞表彰式が行われ、「放置自転車削減と地域経済の活性化プロジェクト」の松本元さん、「アマチュアパフォーマーの需要と供給のパイプライン確保」の岩切進悟さん、「Robo Cup四足ロボットリーグ優勝への道」の小林隼人さんに表彰状が授与され、最優秀賞の松本元さんが研究報告を行いました。

さらに、元台湾人留学生で米国Synnex社社長ロバート・ファン氏(Mr. RobertHuang)の本学への寄付金の一部を活用して本年から始まった米国カリフォルニア州シリコンバレーでの起業家教育プログラム「九州大学―ロバート・ファン―アントレプレナーシッププログラム(QREP)」に参加した五名の学生による発表と、(財)九州大学後援会の助成事業の発表が行われ、最後は応援団の力強い演舞で式典は幕を閉じました。

【感謝状をお贈りした方々】
麻生 太喜蔵 氏
大和田 喜久代 氏
二又教育文化振興奨学会
理事長 二又 大榮 氏
稲垣 良典 氏
九州大学看護婦同窓会(若葉会)
代表 佐々木 フサ 氏
九州大学医療技術短期大学部専攻科 助産学特別専攻同窓会(みのり会)
代表 古賀 千鶴子 氏
九州大学医療技術短期大学部 診療放射線技術学科同窓会
代表 柴田 隆司 氏
九州大学医療技術短期大学部 衛生技術学科同窓会(青桐会)
代表 竹森 紘一 氏
昭栄化学工業(株)
取締役社長 浅田 榮一 氏
特定非営利活動法人環境創造舎
代表 佐藤 剛史 氏
樋口 忠治 氏


稲盛和夫 京セラ(株)名誉会長、人生学を語る

平成十八年五月十二日(金)、京セラ(株)名誉会長、KDDI(株)最高顧問の稲盛和夫氏が、九州大学創立九十五周年開学記念講演会で「リーダーのあるべき姿」と題して講演しました。

稲盛名誉会長は、京セラの設立、第二電電の設立など現在に至る歩みを縦糸に、自分を支えた考えや先人の言葉などを例に、求められるリーダー像を一時間にわたって語り、アクロス福岡シンフォニーホール満員の聴衆に深い感銘を与えました。

曰く

「人間として何が正しいかということを経営の判断基準にしようと考えた」

「京セラの経営理念の第一は全従業員の幸福追求である」

「西郷隆盛が『敬天愛人』という言い方で同じことを言っていることに勇気づけられた。『敬天愛人』という言葉は、世界にあるすべての京セラで掲げている」

「リーダーに一番大切なのは『無私』であり自己犠牲の心である」

九州大学は、稲盛名誉会長が、京セラ(株)やKDDI(株)、「財団法人稲盛財団」、経営塾「盛和塾」の設立などを通じて、本学はもとより、我が国の教育研究に多大な貢献をしたとして、九州大学名誉博士の称号を授与しました。

またこの日、稲盛名誉会長は講演に先立ち伊都キャンパスを見学。水素エネルギー利用社会実現のための研究を進める教員たちと熱心に語り合い(写真@)、技術者、研究者としての一面を見せました。また、工学部学生に「講義」を行い(写真A)、「人生で大切なのは、能力や学問以上に、どういう哲学、考え方をもって生きるかだ」「利他の心を少しでも身につけて生きれば、人生はすばらしい展開を見せるだろう」と語りました。



ようこそ九大へ[表敬訪問]

ドイツ・ホーエンハイム大学熱帯・ 亜熱帯農業研究センター副所長

3月15日(水)、ヨアヒム・ミュラー教授(熱帯・亜熱帯農業研究センター副所長)が、柳原理事(国際交流・留学生担当)と懇談しました。ミュラー教授は、文部科学省新世紀国際教育交流プロジェクト・行政官等受入事業により本学に招へいしたもので、今後の交流促進について、活発な意見交換が行われました。

中国・上海大学常務副学長

4月7日(金)、周哲上海大学常務副学長が、柳原理事(国際交流・留学生担当)と懇談しました。

周常務副学長は、来日の折、本学を訪れたもので、今後の学術交流や学生交流の発展に向けて、活発な意見交換が行われました。

ベトナム・ノンラム大学学長

3月29日(水)、ブイ・カック・テュエンノンラム大学学長とグェン・マィン・チュン ベトナム農業農村開発省計画局行政官が、柳原理事(国際交流・留学生担当)と懇談しました。

ブイ学長、グェン行政官は、文部科学省新世紀国際教育交流プロジェクト・行政官等受入事業により本学に招へいしたもので、今後の交流促進について、活発な意見交換が行われました。


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