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石川邦夫教授が日本オープンイノベーション大賞選考委員特別賞を受賞

2019.02.15
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石川 邦夫教授

本学大学院歯学研究院の石川邦夫教授が日本オープンイノベーション大賞(Japan Open Innovation Prize(JOIP)) 選考委員特別賞を受賞しました。日本オープンイノベーション大賞は内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、一般社団法人日本経済団体連合会、日本学術会議が主催する賞で、イノベーションの創出を巡る国際的な競争の激化を鑑み、我が国のオープンイノベーションをさらに推進するために、今後のロールモデルとして期待される先導性や独創性の高い取組を称えることを目的とした賞です。
 受賞タイトルは「骨置換型人工骨『サイトランスグラニュール』の開発と実用化」で、実用化を担当した(株)ジーシーの中尾潔貴代表取締役社長らとの共同受賞です。
 「サイトランスグラニュール」とは、骨と同じ炭酸アパタイトを組成とする世界初の骨置換型人工骨であり、これまので骨組成に類似した水酸アパタイトを組成とする人工骨と比較すると骨を形成する能力が著しく高いものです。また、水酸アパタイト人工骨は新しい骨に置換されないのに対し、炭酸アパタイトは自家骨(自分の骨)と同様に、新しい骨に置換されるという特徴を持ちます。これまでインプラントを前提とした骨再建術に用いることができる人工骨は承認されていませんでしたが、サイトランスグラニュールは、我が国で初めてインプラントを前提とした骨再建術にも用いることができる骨置換型人工骨として平成29年12月に承認され、平成30年2月より㈱ジーシーから販売されました。
 炭酸アパタイト骨置換型人工骨の調製法を石川教授が発明し、本学が国際特許を保有しています。また、薬事承認においては本学病院再生歯科・インプラントセンター長の古谷野潔教授らが責任医師として治験を実施しました。今回の日本オープンイノベーション大賞の受賞は、本学のイノベーション能力が評価された一例と考えられることでしょう。
 授賞式は平成31年3月5日(火)に東京の虎ノ門ヒルズで開催されます。

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口腔機能修復学講座
生体材料学分野
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