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産官学で「福岡水素エネルギー戦略会議」を創設

2004.06.01
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 6月1日(火)、福岡県庁で、福岡県の麻生渡知事、九州大学の有川節夫副学長、村上敬宜(ゆきたか)工学研究院教授の三人により、「福岡水素エネルギー戦略会議」創設についての記者会見が行われました。


麻生福岡県知事の発言要旨
 これからのエネルギーとして注目される水素エネルギーの普及を進めるために、福岡県は、産官学の協力により大きな役割を担いたいと考えている。そのために、この分野では日本で唯一文部科学省の21世紀COEプログラムに採択されている九州大学と、約100の多くの企業等に加わっていただいて、「福岡水素エネルギー戦略会議」を7月にも立ち上げ、正確な情報収集、技術開発、企業や研究の集積に取りかかりたい。


有川九州大学副学長の発言要旨
 九州大学はこれまで水素利用機械システムに関する研究開発を戦略的に展開してきた。そして、平成15年度21世紀COEプログラムへの採択、平成16年4月の「水素利用技術研究センター」の発足により、新キャンパス移転を視野に入れた研究開発の基盤整備に着手している。来年秋に一部開校する新キャンパスでは、水素供給源と水素燃料電池をネットワークで結んで効率的な運用を図る、水素利用社会のミニモデル、パイロットプロジェクトの構築という「水素キャンパス構想」について学内の総意形成を進めている。
 水素エネルギー社会の構築という共通の目標に向けて産官学が一体となって取り組む「福岡水素エネルギー戦略会議」の中では、これまでの研究開発の実績を踏まえてプロジェクト推進に努めたい。


村上工学研究院教授の発言要旨
 水素利用については安全面や効率など様々な問題があり、そのための新技術開発で世界的に熾烈な競争が行われている。ところが日本では法規制の壁があり、外国企業にテストを委託するなどの状況がでてきている.このままでは,研究開発のスピードも遅れ,日本独自の技術が外国に漏れるなど,外国との競争に打ち勝つことは難しい。幸い麻生知事は規制緩和を含めて技術開発を推進しようとの意向であり、本会議参加企業による共通課題の抽出などと、九州大学のポテンシャルを合わせ、問題を解決することができる仕組みを作りたい。それはこの戦略会議のように、産官学が連携しないとできないことだ。