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宇宙飛行士 若田さん 学生と意見交換会(5/22)

2003.05.22
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 宇宙飛行士の若田光一さんは、1989年九州大学大学院工学研究科を修了。1996年と2000年の2回、日本人初のミッションスペシャリストとしてスペースシャトル「ディスカバリー」で宇宙飛行を行い、宇宙ステーション組み立てなどに大きく貢献しました。その若田さんが本年4月、大学院工学府航空宇宙工学専攻の社会人博士後期課程(指導教官:磯貝紘二教授)に入学したことは、「九大広報」第28号のインタビューでお伝えしました。

 通常は米国で宇宙飛行士としての活動を行っているため、研究指導などは電子メールの利用が中心ですが、5月22日(木)には、博士論文の打ち合わせのため九州大学を訪れ、学生に向けたプレゼンテーションや、機械系博士課程の討論会参加などで、学生たちと交流しました。

 この日行われたプレゼンテーションのテーマは「有人宇宙飛行システム-スペースシャトルとISS」。続いて、「大規模システムの事故-事故を無くすためにどうしたらよいか」をテーマに行われた工学系博士課程学生による研究発表と討論会では、積極的に発言。若田先輩の動画を交えたプレゼンテーションと説得力ある発言を、工学部本館10番教室に詰めかけた約180人の学生たちは、瞳を輝かせて聞いていました。

 2月に起きたスペースシャトルの事故に衝撃を受け、飛行再会に向けた作業にも携わっている若田さんに、「事故から学ぶ」をテーマとする授業への参加を村上工学研究院長など関係者が呼びかけ、この日の授業参加が実現しました。若田さんは、シャトルの事故防止について「機体損傷の際は宇宙飛行士が船外で修理する方法もある」と話し、後輩たちへは「夢を持って実現に努力すればかならず叶う」とメッセージを送っていました。