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小惑星に「王貞治」と命名

2016.03.15
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美星スペースガードセンターの外観(日本スペースガード協会提供)

本学の理学研究院・山岡均助教を中心としたグループは,平成12年に発見された小惑星(61189)に,福岡ソフトバンクホークス会長である王貞治さんに因み,"Ohsadaharu"と命名することを提案し,平成28年2月26日(金)に国際天文学連合より正式決定したことが公表されました。
 この小惑星は,地球に衝突する危険がある小惑星を発見・追跡する活動を推進するNPO法人日本スペースガード協会が運営する美星スペースガードセンター(岡山県)で発見されたものです。発見された小惑星は,直径は3キロメートルほどで,火星と木星の間にあるメインベルト(小惑星帯)の一員であり,太陽を一回りするのに3年8か月ほどかかります。
 今回の命名は,昨年3月,福岡ゆかりの天体名をつけることはできないかと話題になり,王貞治さんの名前が上がりました。この小惑星の発見が確定した段階で付される確定番号が“61189”。王貞治さんがジャイアンツ時代につけていた背番号「1」,ホークスや日本代表監督としてつけていた背番号「89」がいずれも含まれており,いかにも王さんにふさわしい小惑星と着目されました。

日本スペースガード協会から賛同をいただき,また平成27年7月には王さん本人からもご了承いただきました。同年9月には発見者である日本スペースガード協会から国際天文学連合で小惑星命名を統括する委員会へ命名提案を送り,このたび晴れて命名が公表されました。
 王貞治さんは「野球も不滅だけど,天文学はもっと不滅」「ぼくの名前が付くことで,天文学に興味をもつ子どもたちが増えたらうれしい」と話されました。山岡助教も,天文学の広報・普及にさらに尽力したいと心新たにしています。
 詳しくはこちらを参照ください。

王貞治さん(右)に小惑星の説明をする山岡助教

小惑星Ohsadaharuの軌道。NASA JPL Small-Body Database Browser(※)を用いて作成

お問い合わせ

九州大学大学院理学研究院物理学部門 山岡 均
Mail:yamaoka★phys.kyushu-u.ac.jp
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