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第10回伊藤賞(2014年度)の受賞者が決定

2015.02.13
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 2014年度の「伊藤賞」の受賞者にZhouji Huang氏(スイス連邦工科大学ローザンヌ校博士課程)が選ばれました。平成27年2月5日(木),応用力学研究所の伊藤早苗主幹教授,藤澤彰英教授,稲垣滋教授の陪席のもと,伊都キャンパス椎木講堂の総長室にて久保総長より同賞が授与されました。
 「伊藤賞」(Itoh Project Prize in Plasma Turbulence)は,伊藤主幹教授の名を冠した賞で,ヨーロッパ物理学会(プラズマ物理学)に設けられ,英国物理学会(IOP)出版の共催ならびに本学の後援を受けています。本賞は,プラズマ乱流の研究に関して優れた成果を発表した博士課程大学院生を表彰し,本学に招へいして講演や共同研究の機会を提供し,かつ広い視野を持つ場を与えるというもので,これまでの受賞者は世界各地で活躍しています。
 第10回目の受賞者であるHuang氏は,レーザーによる新たなプラズマ乱流計測法を用い,プラズマを閉じ込める“磁場の籠”の特性を変えたときの乱流の違いを観測し,世界的権威の研究者からなる国際選考委員会に非常に高く評価されました。
 Huang氏は中国の清華大学からエラスムス・ムンドゥス(EUによる留学奨励制度)により修士課程からヨーロッパに留学しています(エラスムス・ムンドゥスの核融合に関する博士課程プログラム(Fusion-DP)では本学は日本で唯一のパートナー校です)。授与式後,Huang氏は,「博士号取得後も核融合プラズマの研究を続け,世界的な成果を挙げたい」と将来の抱負を述べました。久保総長との懇談では,故郷・中国での幼少の頃の教育,そこから欧州へ進学した経緯や核融合プラズマ科学を選択した理由などについて語り,和やかな雰囲気のうちに終了しました。

【写真】
左から藤澤教授,久保総長,Huang氏,伊藤主幹教授,稲垣教授