International 国際交流・留学

Selvia Noviantyさん

留学生体験記

Selvia Novianty(セルビア ノビアンティ)さん

理学府 地球惑星科学専攻 国際コース 博士後期課程2年
出身国:インドネシア

インドネシアのバンドン工科大学を卒業。地質学を専攻し、在学中から多くの研究室や企業で経験を積んできたセルビアさん。現在は火山学の研究を行っています。

本国ではどんな研究を?

インドネシアのバンドン工科大学で、地質学を専攻していました。子どもの頃から自然探索が好きで、地質学に興味を抱いたのも自然な流れでした。大学では研究室に泊まり込むことも多く、岩石や恐竜の骨に囲まれて眠っていましたよ(笑)。企業で働く機会にも恵まれましたね。PT. ANTAM, Tbk(アンタム)という鉱業の会社では、どの地域に金の採掘の可能性があるかを調べて地図に落として、発表したりしていました。

日本への留学のきっかけは?

幼い頃に日本のアニメを見て、いつか行ってみたいという思いを持ち続けていました。イギリス、カナダ、ニュージーランドと、更なる研究のために留学先を検討していたところ、当時の先生が秋田大学の先生を紹介してくださいましたが、私は寒いのが苦手で。最終的に九州大学を選んだのは、何より研究室で行えることが自分がしたいことに近かったからです。

現在はどのような研究を?

私は、火山学を学びたくて日本に来ました。当初はインドネシア東部の海底火山を研究する予定でしたが、コロナのため中止せざるを得なくなり、計画を変更しなければならず、つらかったです。そんな時に研究室の寅丸先生が、鹿児島の鬼界カルデラの研究はどうかと提案してくださいました。このカルデラは7300年前に超巨大噴火を起こし、九州の大部分に被害を及ぼした海底火山です。堆積物のサンプルを採って分析し、物理方程式で出した答えと比較しながら、なぜ噴火が起こったのか、将来も起きる可能性があるのか。そのようなことを研究しています。

研究中の思い出深いエピソードは?

鬼界カルデラ以外にも、平成新山に阿蘇山、久住山、由布岳など、九州へ来てから、たくさんの火山を訪れました。その中でも平成新山では、立ち入り禁止区域にまで入ることができて幸運でした。もちろん許可を得てですよ。何度か怖い思いをしましたが、ロープを使って慎重に登り、上空にはヘリコプターとレスキューの方が待機し安全を確保しました。今でも年に2回ほどは訪れて、調査やメンテナンスなどの作業を続けています。

休日はどのように過ごしてる?

アニメ鑑賞やハイキング、ドライブが大好きで、2年前まではインドネシアからの留学生が他にも何人かいて、週末になると旅行へ出かけていました。みんな地質学が専門だったので、自然が多い場所を訪れると楽しかったですね。これまでは友人に車を出してもらっていましたが、最近、運転免許を取得したので自分で運転して阿蘇や宮崎などへのドライブを楽しんでいます。

今後のビジョンは?

日本でキャリアを積み、自分自身をもっと探求し続けたいと考えています。また、インドネシアは火山や温泉という環境が日本と似ているので、こちらでの火山のデータを持ち帰ることができればかなり貴重な資料になると思います。これから日本へ留学を考えている方には、九州大学はとてもおすすめです。研究のための環境が整っているし、留学生も多く国際的な経験ができます。ぜひ、九大を第一志望に!

研究の一つひとつが貴重な宝。日本での火山データ がいつか世界で活用されると信じて。

研究室の仲間と北海道にて。ラボメンバーは、日本について多くを教えてくれる代えがたい存在。

免許を取得して、熊本県阿蘇まで友人とドライブに。運転をがんばって、やーっとリフレッシュ!

 

※このインタビューは九大広報vol.126(2022年12月発行)に掲載されています。