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研究成果

公開日:2018.02.07

ナノ合金の画期的な結晶構造制御法の開発に成功
- 革新的材料の創製へ -

研究成果 工学

 京都大学大学院理学研究科草田康平特定助教、北川宏教授らの研究グループは九州大学大学院工学研究院松村晶教授、JASRIと共同してナノ合金の画期的な構造制御法の開発に成功しました。本成果は革新的材料の創製へとつながると期待されます。
 ナノ材料は10-9メートル(ナノメートル)単位の精度で制御された次世代産業の基盤技術であり、家電製品や化粧品などの日用品から化学プラントにおける触媒などの工業用まで、幅広い用途が期待されている材料です。なかでもナノ合金材料は磁性体、触媒、光学材料などとして幅広く研究されています。
ナノ合金材料を設計する際には、金属元素の種類、組成、粒子サイズ、形状などが主な設計指針であり、結晶構造は金属元素の種類と組成により一義的に決まるため、制御できないものとして認識されていました。
 本研究では、一般的なナノ合金粒子の合成方法である化学的還元法※1の特徴をうまく利用することにより、金(Au)とルテニウム(Ru)という組み合わせによる固溶体ナノ合金合成において、面心立方格子(fcc)と六方最密構造(hcp)の固溶体ナノ合金を作り分けることに成功しました。本成果は、ナノ合金材料の設計において結晶構造が新たな設計指針となり得ることを示したと言えます。
 今回開発された手法はこれまで自由に制御できなかったものを新たな設計手法として利用できる可能性を示しました。さらに、他の合金系にも応用することが可能であると考えられるため、これまで工業的に広く利用されているナノ合金材料でも、合成方法を検討するだけでバルク※2の合金状態図※3にとらわれずに結晶構造を制御でき、その触媒性能などの向上や、既存材料の弱点を克服できることが期待されます。
本研究成果は、日本時間2018年2月6日付で英雑誌「Nature Communications」に掲載されました。

  

研究に関するお問い合わせ先

工学研究院 松村晶 教授

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