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中別府雄作主幹教授が日本遺伝学会木原賞を受賞

2018.10.01
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中別府雄作主幹教授

 本学生体防御医学研究所の中別府雄作所長・主幹教授が2018年度日本遺伝学会木原賞を受賞しました。
 日本遺伝学会木原賞は、コムギの研究を中心に遺伝・進化学の分野で世界的な業績を残された木原均博士を称えて設立され、遺伝学の分野ですぐれた業績をあげた者に授与されます。
 このたびの受賞は、中別府教授の長年に渡る「活性酸素によるゲノム損傷に起因する機能障害とその防御機構の解明」に関する研究業績が高く評価されたものです。
 放射線や化学物質、さらに生体内で生じる活性酸素などによって核酸が損傷を受けると突然変異や複製・転写の異常などの損傷応答が誘発され、その結果発がんや神経系の異常など、さまざまな生体障害が引き起こされます。このような障害を防ぐために生体は、DNA修復機構に加えて、損傷を受けた細胞を排除するなどさまざまな機構を備えていますが、中別府教授はその防御機構の実体を明らかにし、発がんや神経変性などの老化に伴うゲノム損傷の蓄積が引き起こす多様な病態の発症機序を理解する上で大きな貢献をしました。
 授賞式は、平成30年9月19日(水)から3日間開催された日本遺伝学会第90回大会時に行われ、中別府教授は受賞講演を行いました。