International 国際交流・留学

Bloomfield Latu Uliafuさん

留学生体験記

南太平洋に浮かぶ島国、トンガ王国からの留学生にインタビュー。
研究内容や将来の夢、九州大学の魅力などについてお聞きしました。

Bloomfield Latu Uliafu(ブルームフィールド・ラトゥ・ウリアフ)さん

大学院 総合理工学府 機械・システム理工学メジャー
修士課程2年
出身国:トンガ王国

南太平洋大学のフィジーキャンパスで電気電子工学を専攻していたラトゥさん。気候変動が母国に及ぼす影響について学ぶなかで、留学を決意したそうです。

大野城市主催の高校生英語スピーチコンテストにIGSES(九州大学大学院総合理工学府)留学生会の学生として招待され、高校生と交流を図った。

日本への留学のきっかけは?

トンガは小さな島国で、毎年サイクロンが発生しています。また、温室効果ガスを排出する要因の2番目に挙げられるのが国内の電力の約86%をまかなっているディーゼル発電によるものです。気候変動がトンガに及ぼす影響や再生可能エネルギーについて学びを深めて、母国に貢献したいと考えて留学を考えるようになりました。日本は太陽光発電や風力発電がトンガに導入された際の協力国であり、再生可能エネルギー技術の先進国であるというイメージがありました。そのため、私の研究に適した国であると考えました。

なぜ九州大学を選びましたか?

九州にある名門大学だと知って興味を持ち、総合理工学府には私が学びたい専攻がありました。さらに、多くの留学生が在籍しており、英語でコミュニケーションを図りながら研究できる国際的な環境も大きな魅力でした。

現在の研究内容をご紹介ください。

波力、太陽光、風力を活用したハイブリッド再生可能エネルギー発電システムが、トンガにおける温室効果ガスの発生にどんな影響を及ぼすのか、また、経済的にはどのような効果をもたらすのかについて、技術面、経済面、それぞれの側面から評価する研究を行っています。

九州大学で研究することの魅力は?

私の研究室では日本人以外に中国、エジプト、スーダン、イラク、グアテマラ、ペルー、ケニア、ウガンダの留学生が学んでいます。研究室の仲間は親身にサポートしてくれますし、同じ研究室内で多様な研究が行われているので、他の研究内容を見られるのも参考になります。

留学して感じる日本や福岡の印象は?

福岡は東京や京都に比べて小さい都市で静かなイメージを持っていましたが、実際は大都会で街がキラキラしています。日本の人は想像通りに礼儀正しく親切ですが、日本の学生は私から見ると慎重でおとなしい印象がありますね。留学など、もっと色々なことに挑戦して、活躍して欲しいです。

留学後のビジョンは?

九州大学で博士課程まで学んだ後に帰国を予定しています。政府機関やNGOなどで再生可能エネルギーの推進プロジェクトに関わり、日本で学んだ知識や技術を応用することで母国の発展に貢献したいです。また、長期的なビジョンとしては、ニュージーランドやオーストラリアなどのトンガ国外で活躍し、再生可能エネルギー関連の多様な経験を積みたいとも考えています。

能古島アイランドパークで研究室のメンバーと。「日本はトンガより花の種類が多様で美しいです」

留学生仲間と一緒に訪れた広島での一枚。平和記念資料館や廿日市市の美術館が印象深いそうだ。

 

※このインタビューは九大広報vol.129(2024年7月発行)に掲載しています。