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About 九州大学について
本日、九州大学の修士、専門職、博士課程の学位を授与された皆さん、おめでとうございます。修士課程1,776名、専門職学位課程128名、博士課程323名の計2,227名にそれぞれの学位が授与されました。またこの間、皆さんの学びと生活を支え、励ましてこられたご家族、友人、関係者の方々にも九州大学の教職員一同、心からお祝い申し上げます。
皆さんは学問への探究に魅せられ、また自身の成長のために、自分の人生のなかで「学び」に集中し深める期間である大学院での学び、研究を選択されました。そして、研究生活の中で学問を深め、新しい思考を導き出し、論文に仕上げられました。「知」と深くかかわり、向き合う歳月を経て、本日を迎えられたことと思います。今振り返って充実した日々だったでしょうか。大きな達成感に包まれておられるだろうと思います。
大学院は高等教育のなかでも、知識集約型社会における知の生産、価値創造を先導する高度な人材を育てる役割を中心的に担うことが期待されています。九州大学は1911年の創立当初より大学院が設置され、今日まで113年間、研究と教育の歴史を紡いできました。この歴史は、創立当初から大学で学んだ一人一人の研究と学びで紡がれています。皆さんの歩みも、今日ここに九州大学の歴史として刻まれます。
今年度、学位を取得された皆さんの大学院生活は、COVID-19パンデミックによる多くの制約を受け、今までにない苦労も多く、大変なことだったと思います。またこの間に、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、2年を過ぎてもその解決の糸口は見えず、昨年10月にはハマスのイスラエル襲撃があり、泥沼の戦闘状態です。世界がCOVID-19パンデミックに襲われて以来、穏やかでない世界情勢が私たちの日々の生活に影響を与えています。さらに、今年元旦の能登半島地震では、多くの方々が甚大な被害にみまわれたことは、本当に心が痛みます。本日、学位を取得された方の中にも、ご実家などが大きな被害に遭われた方もおられます。心からお見舞い申しあげます。このような中で、学位論文を仕上げ、学位を取得されたことを誇りに思って下さい。皆さんの努力に心から敬意を表します。
九州大学で学び培った学問とその専門性、そしてそれを活かす能力は、これからの皆さんのかけがえのない財産になり、人生を切り拓く鍵となります。今後、新しい社会環境、生活環境の中で始める次の活躍の場で、自分が学んだことを確実に活かし、社会に役立ててください。
次世代エネルギー技術の切り札と言われている核融合発電は長い間人類の夢でした。本学の応用力学研究所では、磁場閉じ込め方式の核融合発電の実現のため、プラズマ乱流の解明に向けた最先端の重要な研究が進められています。そして世界中の多くの科学者によってその難しい理論の解明や技術の開発への挑戦が続けられています。このように国際競争の激しい中で、青色発光ダイオードでノーベル物理学賞を受賞された中村修二博士が、今月、年内にも日本でレーザー方式の核融合発電の実証実験を開始することを発表されました。中村博士は、2022年に、新会社「ブルー・レーザー・フュージョン」を設立され、核融合で、燃料1グラムで、石油8トンを燃やしたのと同等のエネルギーが得られ、これが世界のエネルギー問題、ひいては、紛争の火種を取り除くものとなると言っておられます。学生時代から核融合実現が夢だったと語る博士は「核融合で平和につなげたい」と核融合発電で起業されたのです。原子力発電が始まった半世紀前、核融合発電は夢のまた夢ととらえられていました。核融合実現への夢と挑戦が、70歳を目前にされた中村博士を起業へと駆り立てています。ご自分の夢を諦めず、挑戦を続ける中村博士の姿は、私たちに勇気を与え、またこの難題を抱える社会の大きな希望です。
九州大学の卒業生であり、私たちが心から尊敬する中村哲先生は、2019年、医療と現地の人々の生活の安定のために力を注いでおられたアフガニスタンで凶弾に倒れられました。あれから4年が過ぎ、先生の意志は現地のPMS(ピースジャパンメディカルサービス)とペシャワール会に引き継がれ、困難な中にも多くの活動が進められています。「後継者は用水路」の言葉どおりに、先生が思い描かれたアフガンの人々の希望への道を、現地の人々が自分たちの力で切り拓く活動が始まっています。新たな用水路建設の完成も間近だと聞いています。同じく本学の卒業生である村上優先生をはじめとするペシャワール会とPMSが、中村先生の確固たる意志と揺るぎない想いをつないでおられる尊さを思わずにはいられません。先生は医療を通してアフガンの人々と接するなかで「飢えと渇きは薬では救えない」と井戸を掘り、用水路の建設に携わっていかれました。厳しい環境の地での医療活動のみでさえ大変なことだったと思います。しかし、厳しい環境がゆえに中村先生を引き込んだ井戸堀りや用水路建設への道は想像を絶するものでしたが、先生は淡々と大きな実行力を持ってそれに力を注がれました。中村先生は、早い時期より、21世紀の科学技術により高度に進歩した社会、国境を越えて発展する経済、効率と利便性が追求された日々の生活などを「欲望の自由」「科学技術への信仰」と危惧しておられました。今の世の中を見ると、その言葉の説得力をまざまざと感じます。また多くの著書の中にはたくさんの心に打つ言葉を残され、それに基づく行動、活動があり、その示唆に富んだ言葉は、深く心に残り、私たち一人一人の、そしてそれぞれの生き方のこれからに、大切なことを教えてくれています。
九州大学は、2030年に向け「Kyushu University VISION 2030」を実行し、「総合知で社会変革を牽引する大学」を目指しています。本学が生み出す様々な知識、知見から総合知を導きだし、活用して、社会的課題を解決していくことと、DX(デジタルトランスフォーメーション) の推進に取り組み、教育・研究はもとより、社会変革に貢献する活動に取り組んでいます。現代社会が抱える多くの課題は、様々な要因が絡み合い、多様化・複雑化しており、単一の研究領域のみでは対応、解決が困難なことが多くなってきています。そのような問題を、多様な知の集合体である大学の力を結集し、つまり人文社会科学系や自然科学系、さらにはデザイン系分野の知を複合、融合させ、問題解決に必要な「総合知」をあみだし、解決に導きたいと考え、様々な取り組みを進めています。
皆さんの中には、引き続き、九州大学をはじめとした大学というフィールドの中で、さらに研究を深めていく方もおられると思います。また、企業など新たなフィールドでこれまでの研究成果を社会とつなぎ、社会課題の解決に向き合っていく方もおられると思います。皆さんが九州大学で修められた学問と深めた研究は、よりよい世界をつくっていくための皆さんの礎です。自分の研究と思いを、世界につなげていってほしいと思います。
九州大学は皆さんとのつながりを大事にします。必要な知識を求め、改めて大学で学び直したいと思った時、新たな目標に挑戦したいと考えた時には、ぜひ九州大学に戻ってきてください。再び一緒に学びを進めましょう。
今日、皆さんは、大学院で学んだことを生かして、社会に役立つ人になろうと大きな希望を持っておられることと思います。この不確実な世の中に、人生の新しい一歩を踏み出すことを、「こんな時代に」と思うのではなく、「こんな時代だからこそ」ということを一つの力にして、地球社会の一員、国際社会の一員であるという意識をもって、新しいそれぞれの活躍の場への一歩を踏み出してください。
皆さんの希望ある未来を信じ、健闘を祈ります。本日はおめでとうございます。
2024年3月25日
九州大学総長 石橋 達朗