Research Results 研究成果
ポイント
概要
東京大学大学院理学系研究科の小堀拓生大学院生(当時日本電信電話インターン生)と藤堂眞治教授、日本電信電話株式会社の鈴木泰成研究員と徳永裕己研究員、理化学研究所量子コンピュータ研究センターの上野洋典基礎科学特別研究員、そして九州大学大学院システム情報科学研究院の谷本輝夫准教授らによる研究グループは、従来の計算機の基本設計であるロードストア型計算機の考え方を量子計算機に適用した、新たな誤り耐性量子計算(注1)のアーキテクチャ(注2)を提案しました。本技術は、プログラムの高い移植性(他の環境への移行のしやすさ)と高効率な量子ハードウェアの活用を可能とするものであり、有用な量子計算の早期実現を加速することが期待されます。
本成果は、2025年3月1日から開催されているThe 31st IEEE International Symposium on High-Performance Computer Architecture (HPCA2025)で発表されました。
本研究ではロードストア型の量子計算アーキテクチャを提案した。
用語解説
(注1) 誤り耐性量子計算
量子ビットへのノイズによるエラーが計算中に生じないように、エラーを修正しながら計算をすることができる量子計算のこと。実用的な量子計算を行うためには不可欠な技術である。
(注2) (計算機)アーキテクチャ
計算機の構成要素を決めて、どのように動くことで計算が行われるかを定める計算機の基礎となる設計思想のこと。
論文情報
会議名: The 31st IEEE International Symposium on High-Performance Computer Architecture (HPCA2025)
題 名: LSQCA: Resource-Efficient Load/Store Architecture for Limited-Scale Fault-Tolerant Quantum Computing
著者名: Takumi Kobori*, Yasunari Suzuki*, Yosuke Ueno, Teruo Tanimoto, Synge Todo, Yuuki Tokunaga (*責任著者)
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