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Research Results 研究成果
水星は地球と同様に、中心核¹のダイナモ作用²によって作られる大規模な磁場をもっています。
棒磁石の作る磁場を使って地球と水星の磁場を表現して、この2つを比較すると、図1のように地球磁場は地球中心に棒磁石がありますが、水星磁場の棒磁石は中心から大きく北にずれていることが分かります。これは2011年にNASAのメッセンジャー探査機³によって報告された大発見でしたが、なぜ中心から大きく北にずれているか、その理由は未解明のままでした。
九州大学大学院理学研究院の高橋太准教授、東京大学地震研究所の清水久芳准教授および東京工業大学理学院の綱川秀夫教授らの共同研究グループは、水星中心核の熱化学的状態を模した内部構造モデルを用いて、水星磁場がもつ特異的な構造を再現することに成功しました。さらに、その特異な磁場構造は、中心核内部の磁場が自己調整機構によって対流をコントロールすることで自発的に生成・維持されていることを明らかにしました。
これは、水星をはじめとする惑星磁場が内部構造や進化履歴を反映して様々な形態を持つことを示しており、水星や地球の起源と進化および、それらの相異を明らかにするうえで重要な知見となります。
本研究はJSPS科研費補助金(JP15K05270、JP15H05834、JP18K03808)の助成を受けました。
本研究成果は英国の国際学術誌「Nature Communications」(日本時間2019年1月14日19時)の電子版に掲載されました。
図1:地球と水星内部の仮想的な棒磁石の位置
地球の磁場は地球中心に置いた棒磁石で良く表現できるが、水星では棒磁石を約500 km(水星半径の5分の1)北にずらさないと、観測結果を説明できません。
図2:磁場による自己調整機構の効果
水星表面での磁場動径成分の分布。自己調整機構がオフになると形態が維持されず、全く異なる磁場構造になります。赤色が内向き、青色が外向きの磁場を表します。