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本学エネルギー基盤技術国際教育研究センターは、吉野彰客員教授が第34回日本国際賞(Japan Prize)を受賞されるのを記念し、平成30年3月7日(水)に、筑紫キャンパス共通管理棟大会議室にて講演会を開催しました。
講演会では「リチウムイオン電池の開発を振り返って」というタイトルで、ノーベル賞を受賞した福井謙一先生のフロンティア電子論や白川英樹先生の導電性ポリアセチレンまで遡る新電池着想のきっかけから、市販化とその成功に至るまで、リチウムイオン電池が「悪魔の川」(1981年〜1985年の実験室での基礎研究段階)、「死の谷」(1986年〜1990年のプラントでの開発段階)、「ダーウィンの海」(1991年〜1995年のマーケットでの事業化段階)の3段階の障害をいかに乗り越え、今日のモバイル社会を実現するために必要不可欠な技術になったか、さらにはブレイク目前の来たるべきEV社会のキーデバイスと言われるまでに成長してきたかについて、その試行錯誤の道のりをご講演頂きました。
また、吉野先生の講演に前後して、今春3月10日(土)第85回電気化学会で女性躍進賞と論文賞を受賞する喜多條鮎子助教、中本康介学術研究員の講演も合わせて行なわれ、さながら4半世紀以上の時を跨いだリチウムイオン電池とポストリチウムイオン電池の講演の競演となりました。講演会には学内のみならず近隣大学や電池関連企業の研究者も多数お集まり頂き盛会に終わりました。
エネルギー基盤技術国際教育研究センター 教授 岡田重人
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