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第7弾企画「『空飛ぶクルマ』の社会実装における社会的課題の解決に向けて」を実施

2021.06.09
トピックス

 令和2年12月2日(水)人社系協働研究・教育コモンズ(※)第7弾企画として、「『空飛ぶクルマ』の社会実装における社会的課題の解決に向けて」をオンラインで実施しました。このシンポジウムは、国立研究開発法人科学技術振興機構JST/RISTEX ELSIプログラム プロジェクト企画調査「『空飛ぶクルマ』の社会実装における社会的課題解決についての基礎的検討」の一環として、九州大学法政学会と九州大学人間環境学府多分野連携プログラム「アジアの都市と市民」の共催で開催されました。

 久枝理事、井手誠之輔教授(人文科学研究院)の開会挨拶のあと、小島立教授(法学研究院)の司会のもと、「空飛ぶクルマ」が社会実装される際に解決されるべき「倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI: Ethical, Legal and Social Issues)」について、幅広い観点から検討しました。
 本研究は、①超電導技術を活用した「空飛ぶクルマ」と周辺技術についての制度設計、②“Mobility as a Service(MaaS)”としての「空飛ぶクルマ」の実装に向けた情報システムや「プラットフォーム」についての制度設計、および、③「空飛ぶクルマ」が変革する、都市、コミュニティ、国土利用などについての制度設計の3つの研究クラスターから構成されています。

 第一部では、企画趣旨に続き、各クラスターの領域が抱える課題について、岩熊成卓教授(システム情報科学研究院)、平山賢太郎准教授(法学研究院)、黒瀬武史教授(人間環境学研究院)から報告が行われました。
 第一部の最後には、野口和彦氏(JST-RISTEX ELSIプログラム アドバイザー/横浜国立大学 先端科学高等研究院 リスク共生社会創造センター 客員教授)から、この企画調査についてリスクマネジメントの視点からコメントをいただきました。
 第二部では、成原慧准教授(法学研究院)、藤田雄飛教授(人間環境学研究院)、陳思聡准教授(人間環境学研究院)、三和正人研究推進主幹(学術研究・産学官連携本部)による各専門分野の視点からのコメントがありました。
 それらのコメントを受けた研究メンバーおよびアドバイザーの間での意見交換に加えて、参加者との間での質疑応答が行われ、約3時間に渡るシンポジウムを終了しました。
 本シンポジウムには、政府自治体、学術、企業、一般を含めて126名の方々がご参加くださいました。参加者からは、「さまざまな専門分野からの問題意識に触れることができ、とても有意義でした」、「今後の研究の進展も楽しみです」との感想をいただきました。

 (※) 九州大学の人文社会系4部局「人文科学研究院」「人間環境学研究院」「法学研究院」「経済学研究院」は、人文社会系の学部および学府(九州大学では、教育組織としての大学院を「学府」と呼びます)における共同研究活動と、異分野融合による新たな研究分野や研究課題の創発をめざす協働研究活動との両輪を統括し、管理運営していく態勢をとるために、2018年10月に「人社系協働研究・教育コモンズ」を立ち上げました。

ホームページ:http://commons.kyushu-u.ac.jp/

久枝理事による挨拶

当日の登壇者

講演の様子(岩熊先生)

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九州大学人社系協働研究・教育コモンズ
Mail:collaborative.platform★cmns.kyushu-u.ac.jp
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