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第17回九州大学伊藤プロジェクト賞の受賞式を開催

2024.05.31
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 2022年度の「九州大学伊藤プロジェクト」の受賞者に、Ralf Mackenbach氏 (受賞当時:エイントホーフェン工科大学博士課程在学、現在:スイス連邦工科大学ローザンヌ校大学 博士後研究員)が選出され、令和6年5月21日(火)、応用力学研究所の藤澤教授、糟谷教授、文准教授の陪席のもと、特別応接室にて石橋総長から同賞を授与しました。
 「九州大学伊藤プロジェクト賞」(Kyushu University Itoh Project Prize)は、本学が英国物理学会出版と共催し、故伊藤早苗名誉教授によって2005年にヨーロッパ物理学会(プラズマ物理分科会)へ設立した賞です。本賞は、プラズマ中の乱流や輸送、閉じ込め物理の研究に関して優れた成果を発表した博士課程の大学院生を表彰し、本学に招聘して講演や共同研究の機会を提供するものです。これまで、2020年にコロナ禍のためヨーロッパ物理学会(プラズマ物理分科会)が開催されなかった時を除き受賞者を輩出しています。歴代の受賞者は、Wisconsin大学やGreifswald大学の教授となるなど、世界各地のプラズマ核融合研究の第一線で活躍しています。

 第17回目の受賞者となるRalf氏の専門は、磁場によって閉じ込められたプラズマに関する理論です。磁場に閉じ込められたプラズマは自ら乱流状態となり磁場の籠から逃げ出します。同氏は、理論的に閉じ込め磁場の形状と乱流輸送を関係付ける「利用可能エネルギー(available energy)」と呼ぶ概念を追求し、本賞を受賞しました。また、素晴らしい研究業績に加え、同氏は13歳で少年楽曲フェスティバルにて優勝し、ミュージシャンとしてアルバムを3枚リリースするなどの活躍があるオランダの有名人でもあります。

 多才な同氏は、今回の来日に併せ本学でセミナーを開催し、参加者から好評を博しました。次回は、本学へ共同研究者として再訪すること望んでいます。今後も、本賞がプラズマ核融合研究分野の優秀な若手研究者が日本に親しむ機会となり、また、国際的に活躍するための一助となれば幸いです。

左から、文准教授、石橋総長、Ralf氏、藤澤教授、糟谷教授

歓談するRalf氏

お問い合わせ

応用力学研究所 教授 藤澤 彰英
Mail:fujisawa★riam.kyushu-u.ac.jp
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