Topics トピックス
九州大学大学院人間環境学府(行動システム専攻健康・スポーツ科学コース)修士課程2年の田中光哉さんが、「パリ2024パラリンピック競技大会」のパラテコンドー日本代表選手(男子K44-58kg)として、日本時間の令和6年8月29日17時からの試合に出場します。
世界で戦う田中光哉さんに、大きなエールを送りましょう!
学生でもありアスリートでもある田中さん
田中さんは、幼少期は剣道、学生時代はサッカーなど様々なスポーツを経験してきました。
先天性の障害(両上肢形成不全)から、これまでのスポーツ経験を活かしてパラアスリートに転向し、2017年から本格的にパラテコンドーを開始。リーチの長さを活かして的確に突くスタイルで、東京2020パラリンピック競技大会に出場を果たしました。
現在は、人間環境学研究院の内田若希 准教授の指導のもと、本学大学院にて「パラアスリートへ転向するアスリートの障害者アイデンティティの変容」に関する研究に取り組みながら、人々や社会へ貢献するアスリートを目指して日々努力を続けています。
田中光哉さんからのメッセージ!
行動システム専攻修士2年の田中光哉です。私は8月28日から開催されるパリ2024パラリンピック競技大会テコンドー58Kg級日本代表として出場します(試合日8月29日)。東京パラリンピックでの敗退以降、この3年間は日々競技と向き合い試行錯誤しながら懸命に戦い続けて、出場権を獲得することができました。
私は先天性両上肢欠損障害があり苦しんだ時期もありましたが、スポーツを通じて自分らしい生き方を見つけることができました。そんなパラスポーツの魅力や力強く蹴り合う姿を沢山の方々に披露する舞台にできればと思います。これまで培った全てを出し尽くしてメダル獲得を目指します。頑張ってきます!
内田若希 准教授より応援メッセージ
東京パラリンピックの直後に、パラテコンドー選手の田中光哉さんから大学院進学を相談されました。パリを目指すと聞いていましたので、国内外の遠征や代表合宿なども多く、大学院の授業や研究と並行するのは難しいのではないかと懸念しました。しかし、田中さんは遠征や合宿先から早朝に福岡に戻り、そのまま授業に直行。授業が終わればまたすぐに飛行機に飛び乗って遠征や合宿先に戻るという生活を続けてきました。また、海外遠征中に、時間を見つけては課題に取り組んで研究も続けてきました。心身ともに大変な生活であるにもかかわらず、大学にくればいつも笑顔を見せてくれます。彼の姿勢に、どれだけエンカレッジされたかわかりません。パリでは自分の積み重ねてきたプロセスを信じて、最高のパフォーマンスを発揮してほしいと願っています。みなさんもぜひ応援していただけたら嬉しいです。
パラテコンドーとは?
パラテコンドーは比較的新しいパラ競技で、パラリンピックでは1対1で対戦する組手が前回の東京2020パラリンピックで初めて実施されました。試合は1ラウンド2分を3ラウンド戦い、試合時間内により多くのポイントを取った方が勝者となります。
今回のパラリンピックでは5分間の1ラウンド制で、男子は58キロ級から80キロ超級までの5階級、女子は47キロ級から65キロ超級までの5階級が実施されます。