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令和6年9月22日から29日にかけ、本学医学部保健学科検査技術科学専攻の学生4名がスウェーデンに渡り、カロリンスカ研究所(大学)とウプサラ大学に訪問しました。
本学の保健学科検査技術科学専攻では、10年後、20年後の臨床検査学の未来を見据えた教育を進めています。これからの臨床検査の分野では、新型コロナウイルス感染症が世界規模で拡大し、国際的な対応が必要であったように、グローバルに活躍できる臨床検査技師の育成が一層重要になります。
しかしながら、臨床検査技師の教育制度は国によって大きく異なります。例えば、米国などでは、臨床検査技師の教育が大学の学部教育として行われているわけではなく、検査項目ごとに専門の機関が教育を担当している国も少なくありません。そのため、学部教育として臨床検査技師を育成している大学では、学生の国際交流の際に、カウンターパートとなる大学を見つけることが非常に難しい状況にあります。
そのような状況の中、スウェーデンの大学であれば本学のカウンターパートとなり得ることが分かり、医学研究院保健学部門とストックホルム・リエゾンオフィスが連携することで、カロリンスカ大学臨床検査学部およびウプサラ大学との学生派遣プログラムが実現しました。なお、本学とウプサラ大学は、日本とスウェーデンの大学間連携プロジェクトMIRAI*に参画しており、同プロジェクトではHealth Scienceを重点分野の一つとしています。
今回のプログラムに参加した学生たちは、カロリンスカ研究所で3日間授業や実習に参加し、また現地学生達の前で英語によるプレゼンも行いました。エクスカーションとしてウプサラ大学にも訪問し、国際部のオフィスや医療教育施設等を見学させてもらいました。これらの大学に訪問した参加者たちは、インタラクティブな授業や実習環境を目の当たりにし、大きな刺激を受けました。
くわえて、カロリンスカ研究所やカロリンスカ大学病院で活躍する日本人研究者・医療関係者と個別に懇談する機会もあり、実情に沿った話をとおして、学生たちは日本とスウェーデンの文化、医療制度及び働き方の違いなどを学ぶことができました。
今回のスウェーデン滞在は、参加した学生たちにとって視野を広げるきっかけとなり、将来のキャリアについて考える機会にもなりました。本学医学部保健学科では、今後も学生たちに様々な国際交流の機会を提供し、国際社会においてリーダーとなる人材の育成に取り組んでいきます。
*MIRAI・・・日本とスウェーデンの17大学が参画する、両国の学術交流強化を目的とするコンソーシアム。九州大学は、2024年より日本側幹事校。
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