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「次世代燃料電池産学連携研究センター(NEXT-FC)」が開所

2013.06.14
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 次世代のエネルギーとして期待される燃料電池について,大学と企業が一体となって研究・開発を目指す新しい産学連携研究拠点が完成し,平成25年6月5日(水),開所式を執り行いました。
 燃料電池の本格的な実用化には,耐久性や信頼性の確保,更なる高性能化などが共通の課題となっています。本センターは,このような課題をいち早く克服して,早期実用化を可能とすることを目的として設立されました。伊都キャンパスのセンターゾーンに完成したセンター棟は,4階建て延面積3420㎡で,研究室や企業ラボ室,実験室を備え,燃料電池分野の企業16社が研究スペースを持ち,それぞれの分野でセラミックスを用いた燃料電池の研究を進めています。1階の先端分析エリアには,燃料電池内部を原子レベルから,ナノ,ミクロ,そしてシステムレベルの非破壊観察までの「見える化」を可能にする最先端設備を備えています。これにより,伊都キャンパス内で燃料電池の材料調製から電池作製,性能・耐久性評価,電子顕微鏡などによる詳細解析までが一貫してできる研究施設群が整備されました。次世代型の燃料電池に焦点をあてた産学連携施設群は世界で初めてです。
 式典には,安永 裕幸 経済産業省審議官,小見山 康二 資源エネルギー庁燃料電池推進室長,工藤 雄之 文部科学省大学技術移転推進室長,小川 洋 福岡県知事らの来賓,岡崎 肇JX日鉱日石エネルギー(株)取締役常務執行役員らをはじめとする企業関係者,有川総長をはじめとする本学関係者など約170人が出席して行われました。有川総長からは,「企業での研究をそのままこのセンターに持ち込み,いち早く実用化につなげていく。九州大学はこれまでの研究成果を基に企業の研究開発を最大限支援していきたい。」との挨拶がありました。
 開所式後に行われた内覧会で,佐々木 一成センター長は,「エネルギーが問題となる中で,発電効率の高いセラミックス型の次世代燃料電池をオールジャパンの産学連携で研究開発に取り組み,世界の本格普及を先導したい。」と述べました。
 本センターは,次世代型燃料電池の開発・早期実用化を可能とする産学連携研究拠点として活動していきます。


【写真】
(上)祝辞を述べる安永経済産業省審議官
(中)テープカットの様子
(下)内覧会で説明する佐々木センター長