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上海をテーマにSIA-DAYを開催

2008.04.09
トピックス
 第5回のSIA-DAY(サイア・デイ)が3月22日(土)、アクロス福岡・円形ホールで開催されました。
 今回の対象地域は上海で、テーマは「生きることは食べること-急成長する上海パワー-」。一般参加者と学生約170名で新天地のカフェをイメージした会場は満員となりました。

 SIA(Soaked in Asia)とは、九州大学アジア総合政策センター特任教授で作家の高樹のぶ子氏のイニシャティブによるプロジェクトで、「作家の感性で現代アジアをつかみ取り、広く発信する」ことを狙いとするものです。

 この日は、高度成長のまっただ中にあって戦前の租界時代の面影を残す上海の食文化などについてのレクチャー、現代中国を代表する作家 パン・シャンリー氏による美しくも冷たい光を放つ女性を描いた短編小説『謝秋娘よ、いつまでも』やそれに呼応した高樹氏の短編小説『投』の朗読、上海で感じたことを写真と言葉によって表現したフォトデッセイ3篇が紹介されました。休憩時間には「おやつSIA」として、芝麻球(ごま団子)や芝麻交切片(ごまのおこし)などが振る舞われました。また、SIA-DAY終了後には、前回からスタートした大学院共通教育科目があり、大学院生との活発な討議が行われました。

 SIA-DAY参加者のアンケートには「上海という都市を女性、食の切口からとらえて、その全体像に迫ったことに感動した」、「初めての参加だったが、知的自由空間がとても心地よかった」、「高樹先生の話はとても楽しく、また、考えさせられることが多く、女性としてたくましくしなやかに生きて行きたいという思いと、上海に一度是非行ってみたいと思うようになりました」などの感想が寄せられました。

 朗読された二つの作品は、同時に発売された文芸誌『新潮』(4月号)にシリーズで掲載されており、フォトデッセイも『文藝春秋』に掲載される予定です。また、これらの映像や文章は、WEB SIA(http://blog.goo.ne.jp/websia)を通して発信されることになっています。

 SIA-DAYは年に2回企画され、次回は9月20日開催で、テーマは「モンゴル」の予定です。

 
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新天地のカフェをイメージした舞台
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参加者に語りかける高樹特任教授