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世界最大規模の水素材料研究拠点を伊都キャンパスに設置 -設立記念講演会を開催[07/26]

2006.07.28
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 高度な科学的知見を結集する世界最大規模の水素材料研究拠点として,独立行政法人産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(産総研)が九州大学との連携のもと,平成18年7月1日付けで九州大学伊都キャンパスに「水素材料先端科学研究センター(Research Center for Hydrogen Industrial Use and Storage :HYDROGENIUS)を設置しました。

 平成18年7月26日(水),このセンターの設立記念講演会が,経済産業省,福岡県,関連する企業や大学関係者など約270人が参加して市内のホテルで開催されました。

 九州大学と産総研は,独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が「新エネルギー技術開発プログラム」の一環として平成18年度から実施する「水素先端科学基礎研究事業」の委託先機関として決定されています。
 「水素先端科学基礎研究事業」の委託期間は,平成18年度から平成24年度の7年間で,今年度の予算は17億円,7年間で100億円という国の大きな事業です。

 水素材料先端科学研究センターは,この研究施設として水素社会の構築に向けて必要不可欠な水素安全利用を確立しつつ,大容量の水素のコンパクトな輸送・貯蔵を実現するための水素の基礎的・科学的知見の深化を目的として,具体的には高圧化・液化した状態における水素物性の解明や,高圧化・液化による水素脆化の基本原理の解明及び対策検討など,高度な科学的知見を要する根本的な現象解析を実施します。

 また,記念講演会に先だって,平成16年8月に設立された「福岡水素エネルギー戦略会議」が開催され,平成18年度の事業として,「固体酸化物形燃料電池(SOFC)単セル評価装置の開発」や「バイオマスからの水素製造技術の開発」などの研究開発助成や,水素材料先端科学研究センターの建物完成(平成19年度予定)までの主な研究活動拠点となる「九州大学水素利用技術研究センター」の活動支援などが決定されました。
 会議の冒頭,羽矢 惇 会長(新日鉄エンジニアリング(株)代表取締役社長),来賓の川口 修 九州経済産業局長,麻生 渡 福岡県知事が,産総研と九州大学が進める水素関連研究について大きな期待を述べました。

◆福岡水素エネルギー戦略会議ホームページ


挨拶する吉川 洋之 産総研理事長 交流会で意見交換する麻生渡福岡県知事ら