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About 九州大学について

2026年度 春季入学式(大学院) 総長告辞

総長式辞・挨拶等

2026年度 (令和8年度)大学院入学式 総長告辞

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。九州大学教職員一同、心からお祝い申し上げます。また、皆さんをいつも支え励まし見守ってこられたご家族、友人、関係者の方々にも心からお喜び申し上げます。
今年度、春季の大学院新入生は、修士課程2,015名、博士課程556名、専門職課程138名、合計2,709名です。この中には436名の留学生も含まれます。

新入生の皆さん、学術の領域にようこそ。
九州大学は1911年の創立当初から大学院を設置し、今日まで115年間の歴史と伝統の中で育まれ、培われた叡智により、現在の高い水準の教育と最先端の研究を進めています。
本学が定める『学術憲章』では、人類が長い歴史の中で探究し、結実してきた「知」を尊び、これを将来に伝えること、そして諸々の学問における伝統を基盤として新しい展望を開き、先進的な知的成果を生み出すことを使命としています。また、伝統に学び、そこに見られる知的探求を尊び、現代に相応しい「知」の深化と発展とを指向すること、創造的かつ独創的な学術研究を重視し、学問の自由及び研究者の自律性を尊重すること、人間的叡智と科学的知識との調和に努め、諸々の「知」の実践的価値を追求していくこと、さらに、科学が自然環境と人類の生存とに重大な影響を与えることを常に顧慮し、自らの良心と良識とに従って、社会の信頼に応え得る研究活動の遂行に努めることを、理念に掲げています。
 
大学院で学ぶとは、どういうことだと考えていますか。
皆さんは、学部時代の「学び」で、自身で選択した学問を探究し、深め、体系的な知識や技術にし、自分自身の考えを掘り下げ、形にしてきました。大学院では、さらにその専門性に磨きをかけ、新しい知見を得る「学術」という領域に高めていくことです。そして、今日から始まる大学院生活は、皆さんの生涯の中でも自身の好奇心、探求心を満たすという「学問の楽しさ」を実感できる貴重な機会です。皆さんがこれから、その貴重な時間を使って、自分の研究課題に取り組んで考えを深め、発展させ、形にし、それぞれの論文に仕上げられた時、大学は学位で学術研究の成果を保証します。

九州大学は、2030年に向けて「Kyushu University VISION 2030」を策定し、「総合知で社会変革を牽引する大学」への道を進んでいます。本学が生み出す様々な知識、知見から総合知を導き出し、活用して、社会課題を解決していくことと、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進め、教育・研究はもとより、社会変革に貢献する活動に取り組んでいます。
皆さんも大学院生活の中でこの取り組みに参加することになります。人類は科学技術と経済の発展により、便利で効率の良い社会を築いてきましたが、その一方で、自然災害の多発、生態系の崩壊、さらには世界各地での紛争など、私たちの世界は今までにない不安定な世の中になっています。私たちが目指す、より良い未来の「持続可能で、人々の多様な幸せを実現できる社会」を築くためには、多くの困難な問題に取り組み、解決しなければなりません。そのために大学が果たさなければならない役割は大きく、本学はこのビジョンの実現に取り組むことで、社会変革の一端を担いたいと考えています。そして、皆さんは、それぞれの研究を究める中で、自身の研究がどう社会課題の解決につながるのかという視野を持ってください。

昨年の大阪・関西万博において、藤川茂紀主幹教授のチームが開発したナノ分離膜を用いた「DAC-U(Direct Air Capture and Utilization)」装置が「RITE未来の森」に常設展示されました。本装置は、大気中のCO₂を直接回収し、エネルギーなどに再利用する「脱炭素」技術であり、大きな関心と期待を集めました。
また、安達千波矢主幹教授は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)の新素材からデバイスの開発まで、長年にわたって取り組まれ、基礎研究から生まれた成果を社会実装することを自ら実現されています。その功績が認められ、「2025年度江崎玲於奈賞」を受賞されました。この4月からはフランス国立科学研究センターCNRSとの国際共同ラボを設置し、研究のさらなる発展を目指しておられます。

大学の「知」の活かし方は、昨今大きな変化を遂げ、「科学とビジネスの近接化」とも言われています。ご紹介したお二人の先生も、その成果を社会実装するため、スタートアップ企業を設立されています。
しかし、社会実装には大学の力だけでは不十分なため、本学のビジョン実現の取り組みの一つとして、産学連携機能を一元化した「九大OIP株式会社」を設立しました。これからは、産業と大学がそれぞれの立場から手を組む「産学連携」から一歩進み、両者が一体となって社会課題の解決に挑む「産学融合」へと発展させ、本学が生み出した研究成果をいち早く実用化する試みを実践しています。現在、九州大学の多くの先生方、さらには皆さんの先輩にあたる大学院生が研究成果を論文で発表するだけでなく、スタートアップ設立や知財登録をするなど、研究成果の社会実装に取り組んでいます。

また、社会が複雑化し、不透明になっていくにつれ、自ら問いをたて、解決する道筋をたてる力を備えた博士課程を修了した方々の力が必要となります。AIをはじめとする科学技術の進展により、より高度な専門性と課題解決力などの博士課程で培われた力は、これからの社会のスタンダードになり、その活躍の場は、アカデミアにとどまることなく、産業界や行政など広い分野にわたり、その重要性は高まっていくと考えます。
修士課程に入学された皆さんも、ぜひ博士課程への進学も視野に入れ、この2年間を過ごしていただきたいと思います。
国の博士課程への経済的支援事業に加え、卒業生などからの寄付により設立された「九州大学基金」により、大学院生を対象とした本学独自の奨学金制度も設けています。このように、本学では経済的理由により博士課程への進学を諦めることがないように支援を充実し、次世代を担う若手研究者の育成と研究環境の整備に力を注いでいます。安心して本学での「学び」や「研究」を続け、「Kyushu University VISION 2030」の実現に一緒に取り組み、より高みを目指しましょう。

また、皆さんには早い時期に留学を経験してほしいと思います。異文化の中、違った環境の中で、自分を見つめ、自身の力を見極め、さらに磨いてください。世界とまみえ、その真価を知る中で、自分の研究活動を深め、さらに高めてください。自分を高める中で築いていく、多様な考え方を持つ人々との人間関係は、研究活動のみならず、人生においても何物にも代えがたい宝物になります。

九州大学には日々2万人が集う日本最大規模の伊都キャンパスをはじめ、4つのキャンパスがあります。伊都キャンパスは「総合科学の中枢・実証実験拠点」、病院キャンパスは「生命医療科学拠点」、大橋キャンパスは「先端デザイン拠点」、筑紫キャンパスは「先端科学融合拠点」としてそれぞれの特徴を活かしながら、互いに連携し共同研究の拡大や研究成果の実用化・事業化などに取り組んでいます。また、伊都キャンパスの中央図書館には長年アフガニスタンの医療と人々の暮らしに寄り添ってこられた本学卒業生の中村哲先生の、思索と行動を学ぶことができる「中村哲メモリアルアーカイブ」があります。先生は2019年現地で凶弾に倒れられましたが、先生を支えておられたペシャワール会がそのあとを引き継ぎ、現地での活動が継続しています。本学が誇りとし、大切にしている中村哲先生の想いを学んでほしいと思っています。

最後に、これからの研究活動が充実し、実り多いものであることを祈り、その実現に向けて第一歩を踏み出した皆さんに、心よりエールを贈ります。
本日は誠におめでとうございます。

2026年4月3日
九州大学総長
石橋 達朗