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Research Results 研究成果

吸血生物マダニの血液を固まらなくする成分の活性化メカニズム解明

新しいタイプの血液凝固阻害剤開発の基盤情報 2024.02.16
研究成果Life & HealthPhysics & ChemistryTechnologyEnvironment & Sustainability

ポイント

  • マダニのヒト吸血に伴うウイルス感染が社会問題になっています。
  • マダニがヒトから吸血する際に、血液が固まるのを阻害するタンパク質マダニンの活性化分子メカニズムを明らかにしました。
  • マダニに対する有効な薬剤開発と新しいタイプの血液凝固阻害剤開発の基盤情報として期待されます。

概要

 マダニ※1は、ヒトなどのホストから吸血することで栄養を得ています。この吸血時に病原性ウイルス※2をヒトに感染させることが、近年社会問題になっています。吸血時にヒトは、血液を固まらせる※3ことで、その吸血を止めようとしますが、マダニはマダニンというタンパク質で血液を固まらなくします。この血液凝固阻害活性は、2ヶ所のチロシン残基が硫酸化されることで約1000倍に向上します。この活性化は、マダニが持つタンパク質チロシン硫酸転移酵素(TPST※4)によって行われます(参考図: 1)。しかし、この詳しいメカニズムは解っておらず、その解明が望まれていました。
 九州大学大学院 農学研究院 生物物理化学研究室の角田佳充教授、西本悦子准教授、寺本岳大助教、生物資源環境科学府大学院生の吉村美沙氏、岩本祐香氏、農学部 応用生命化学分野の浅野陽来氏、近藤真梨子氏の研究グループは、マダニの持つ血液凝固阻害タンパク質の活性化機構の詳細をX線結晶構造解析※5による立体構造解析によって明らかにしました。マダニTPSTは、2量体の界面に2分子のマダニンタンパク質を結合し、1ヶ所目のチロシン残基を硫酸化すると、2ヶ所目のチロシン残基が硫酸化されやすくなる仕組を持つことで、2ヶ所あるチロシン残基を効率よく硫酸化していることがわかりました(参考図: 2)。
 今回の研究成果は、マダニに対する有効な薬剤の開発と、医薬品として重要な新しいタイプの血液凝固阻害剤開発の2つの基盤となる意味で重要と考えられます。
 本研究成果は、国際学術雑誌「The Journal of Biological Chemistry」のAccelerated Communicationsとしてオンライン速報版で日本時間2024年2月14日(水)に掲載されました。

(参考図:1) マダニはマダニンを硫酸化して活性化することで、ヒトの血液凝固をより強く阻害し、安定的に吸血を行う

(参考図:2) マダニTPSTの2量体(紫色)が2分子のマダニン(青色)を硫酸化する様子 赤色部分がマダニン中で硫酸化を受けるチロシン残基

研究者からひとこと

 硫酸化反応は、様々な生命現象を制御していることが知られています。今回、マダニとヒトの関係に関与する詳細な仕組みを明らかにできたことを、とてもうれしく思います。これらの結果は、生物資源環境科学府 大学院生と農学部 学部生達の頑張りによることころが大きいです。今後も、次世代を担う学生達と一緒に、世界に先駆けて価値ある研究結果を発表していきたいと思います。

用語解説

(※1) マダニ
身近な害虫である屋内塵性ダニ類やイエダニと同じダニの一種で、人を含む動物から吸血します。
(※2) 病原性ウイルス
マダニが媒介する病原性ウイルスは12種類以上知られており、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの重篤の症状を引き起こすものも知られています。
(※3) 血液を固める
血管が破れて血液が空気表面に接触すると、血液凝固カスケードが働き血液が凝固することで、多量の出血を防いでいます。
(※4) TPST
タンパク質チロシン硫酸転移酵素(Tyrosylprotein sulfotransferase)の略称で、タンパク質中の特定のチロシン残基を硫酸化することで、タンパク質の相互作用を変えることで、生命現象における様々な反応を制御しています。
(※5) X線結晶構造解析
結晶化した分子にX線を照射して、得られる回折X線を解析することで、分子の立体構造を原子レベルで決定する実験手法。

  • 本研究成果の詳細についてはこちら

論文情報

掲載誌:The Journal of Biological Chemistry
タイトル:Crystal structure of tick tyrosylprotein sulfotransferase reveals the activation mechanism of the tick anticoagulant protein madanin
著者名:Misa Yoshimura, Takamasa Teramoto, Hirai Asano, Yuka Iwamoto, Mariko Kondo, Etsuko Nishimoto, Yoshimitsu Kakuta
DOI:10.1016/j.jbc.2024.105748