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Research Results 研究成果
ポイント
概要
酸化ストレス(※1)は消化管がんの誘発要因と考えられていますが、どのように正常細胞をがん細胞へと変化させるのか、その仕組みは十分に理解されていませんでした。
九州大学大学院医学研究院の大野みずき助教・續輝久名誉教授らと、国立環境研究所の青木康展名誉研究員、国立医薬品食品衛生研究所の能美健彦名誉所員らの研究グループは、酸化されたDNAが引き起こすDNAの変異が消化管がんの原因となることを明らかにしました。今回研究チームは、マウスに酸化剤を含む水と通常の水を与え、小腸でのDNAの変異やがんの発生頻度を解析しました。DNA修復酵素であるMUTYH(※2)の機能を欠損させたマウスでは、慢性的な酸化ストレス状態が続くと、早い段階で正常組織内でのDNAの変異が増加し、その後の発がん頻度も著しく増加しました。変異の中でも特にグアニンの酸化によって引き起こされるG:C塩基対からT:A塩基対への変異の頻度が、酸化剤の濃度とがんの頻度に関連していました。さらに、特定の塩基配列内に存在するグアニンが酸化されやすいというDNAそのものの性質が、「細胞増殖シグナルを過度に活性化させ消化管発がんの原因となるような遺伝子変異」の発生に影響していることが明らかになりました。一方、MUTYHが正常に働いている野生型マウスでは、酸化剤の濃度が上がっても変異とがんの発生頻度はごくわずかしか増えませんでした。このことから、MUTYHが酸化グアニンによる突然変異を減らすことで、酸化ストレスによる消化管がんの発生を強力に抑制していることを明らかにしました。
本研究の成果は、突然変異とがん発生のメカニズムの理解を深める一方で、ヒトの遺伝性大腸がん家系での生涯発がん率の軽減方法の探索にも役立つ可能性があります。
本成果は「Genome Research」誌2024年1月30日(現地時間)に掲載されました。

MUTYHが、酸化ストレス誘発消化管がんを防ぐ仕組みの概略図
酸化剤の飲水投与による慢性的酸化ストレス状態が続くと、小腸の正常組織でDNAの酸化が起こり、グアニンの酸化体である8-オキソグアニン(※3)が増加する。DNA複製の過程で8-オキソグアニン:アデニンのミスペアが発生する。MUTYH欠損マウスではアデニンを取り除く修復機構が働かず、G:CからT:Aへの変異が腫瘍発生に先立って多数発生する。特定の塩基配列内でのグアニンの酸化が起こりやすいために、アミノ酸が変化する非同義置換(※4)が生じやすい。それが組織幹細胞で増殖シグナルを過剰に活性化させるような遺伝子変異を獲得しやすくすると考えられた。
用語解説
(※1)酸化ストレス
酸化ストレスとは、生体内で活性酸素種(ROS)の発生が抗酸化防御機構を上回った状態のことで、ROSが過剰に発生している状態をさす。ROSは細胞内の多くの生体物質を酸化し本来の働きを変えるため、様々な疾病や老化との関連が示唆されている。特にDNAの酸化はがんの発生に影響すると考えられている。
(※2) MUTYH
塩基除去修復酵素で、DNA複製の過程で鋳型鎖の8-オキソグアニンに対してアデニンが間違って取り込まれた時にアデニンを除去する酵素活性を持つ。マウスとヒトで同様にMutyh/MUTYH 遺伝子にコードされている。ヒトMUTYH遺伝子の生殖細胞変異は、常染色体潜性(劣性)遺伝形質を示すMUTYH 関連 ポリポーシス(MUTYH associated polyposis ; MAP)の原因としても知られている。MAPでは成人後の大腸がんの発症率が高い。
(※3) 8-オキソグアニン
グアニンの酸化体。DNA複製の過程でシトシンだけでなくアデニンとも安定な対合を形成できることからG:C塩基対からT:A塩基対への変異を引き起こす。
(※4) 非同義置換
遺伝子をコードする領域内で塩基の並びが変わりコドンが変化し、その結果としてタンパク質を構成するアミノ酸を変化させるような変異のこと。ある一つのアミノ酸が別のアミノ酸に変わるような変異をミスセンス変異という。タンパク質合成を停止させるために使われる終止コドンに置き換わる変異をナンセンス変異という。
論文情報
掲載誌:Genome Res. Published in Advance January 30, 2024, doi:10.1101/gr.278326.123
*Genome Res. 2024年1月号に掲載
タイトル:Oxidative stress accelerates intestinal tumorigenesis by enhancing 8-oxoguanine-mediated mutagenesis in MUTYH-deficient mice
著者名:Mizuki Ohno, Noriko Takano, Kyoko Hidaka, Fumiko Sasaki, Kazumi Yamauchi, Yasunobu Aoki, Takehiko Nohmi, Yusaku Nakabeppu, Yoshimichi Nakatsu, and Teruhisa Tsuzuki
DOI:10.1101/gr.278326.123
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