Attention

This website (all pages under https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/) is automatically translated.
Please note that pages of academic units linked from this site, as well as external websites, are not subject to automatic translation.
To revert to the original Japanese while automatic translation is active, please click "Automatic Translation."
Please be aware that automatic translation is a mechanical process and may not accurately convey the intended meaning. In addition, images and charts may not be translated.
For accurate information, please refer to the Japanese version.
For some articles, an English version translated by our specialist staff is available. To view it, click "English" in the upper right corner of the screen.

本サイト(https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/ 配下のページ)では自動翻訳システムを使用しています。
本サイト内からリンクされている部局のページや外部サイトについては、自動翻訳の対象外となります。
翻訳適用中に、「Automatic Translation」をクリックすると元の日本語表示に戻ります。
自動翻訳は機械的に変換を行うため、意図が正確に反映されない場合や、画像・図表が翻訳されない場合があります。あらかじめご了承ください。
正確な情報については日本語表示の状態でご確認ください。
なお、一部の記事については、専門スタッフが翻訳した英語版もご用意していますので、画面右上の「English」をクリックしてご覧ください。

Research Results 研究成果

小惑星リュウグウが宇宙と実験室で違って見えるのはなぜ?

「宇宙風化」が水のしるしを隠す 2023.09.28
研究成果Physics & Chemistry

ポイント

  • 小惑星リュウグウの採取試料の測定データと探査機「はやぶさ2」の観測データを直接比較
  • 水の有無を知る鍵となる「OH吸収」が、観測データでは測定データの半分よりも弱いことが判明
  • その原因は大気のないリュウグウ表面が宇宙線や宇宙塵にさらされて変質(宇宙風化)したこと

概要

 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)地質調査総合センター 地質情報研究部門リモートセンシング研究グループ 松岡 萌 研究員・デジタルアーキテクチャ研究センター 地理空間サービス研究チーム 神山 徹 研究チーム長は、東北大学大学院理学研究科地学専攻 中村 智樹 教授、天野 香菜 学術振興会特別研究員(地学専攻・博士課程後期)、日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という)物質科学研究センター 階層構造研究グループ 大澤 崇人 研究主幹、東京大学大学院理学系研究科附属宇宙惑星科学機構/地球惑星科学専攻 橘 省吾 教授、九州大学 理学研究院 地球惑星科学部門 奈良岡 浩 教授・岡崎 隆司 准教授などと共同で、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウの表面を上空から観測したデータと、リュウグウで採取して持ち帰った(サンプルリターン)試料を地球大気にさらさずに測定したデータの直接比較を行いました。その結果、リュウグウ表面の観測データと、採取試料の測定データはよく一致する一方で、水の有無を知る鍵となるヒドロキシ基(-OH)による吸収に明らかな違いがあることがわかりました。この違いの原因を明らかにするため、リュウグウに似て含水ケイ酸塩に富む始原的な隕石の実験およびデータ解析を行った結果、リュウグウは宇宙線や宇宙塵にさらされて表面(1/100 mm程度)が変質し(宇宙風化作用)、水が部分的に失われていることを明らかにしました。本研究成果は、探査機からの遠隔観測と採取試料分析を組み合わせて初めて明らかにできたものであり、惑星探査におけるサンプルリターンの重要性を示す画期的な成果の一つと言えます。なお、研究の詳細は2023年9月27日(日本時間)に「Communications Earth & Environment」に掲載されました。

図1 反射スペクトルを取得したリュウグウ表面とリュウグウ粒子の例。実際のリュウグウやリュウグウ粒子は非常に暗く、見やすさのため明るさ・コントラストを調整している。

用語解説

小惑星探査機「はやぶさ2」
小惑星探査機「はやぶさ」の後継機として、小惑星からの試料を持ち帰ったJAXAの小惑星探査機。地球の海の水の起源や生命の原材料の探求を目的として、有機物や水を含む始原的な小惑星であるリュウグウの探査と試料採取を行った。地球へサンプルを帰還させた後は拡張ミッション(はやぶさ2#)へ移行し、次のターゲット天体(小惑星2001 CC21および小惑星1998 KY26)へ向けて現在も航行を続けている。
小惑星リュウグウ
小惑星は、主に火星と木星の間に分布する小惑星帯で太陽の周りを公転する天体のうち、惑星と準惑星およびそれらの衛星を除く小天体の一つ。リュウグウは地球に近い軌道を持つ近地球型小惑星に分類される。
反射スペクトル
太陽光に代表される電磁波が物質の表面で反射する割合を、ある波長ごとに測ったデータのこと。測定対象の物質に触れずに、その物質の表面の特性を調べることができる。
Cb型小惑星
Cb型を含めた、可視〜近赤外の波長で見て非常に暗い小惑星を総称してC型小惑星と呼ぶ。C型小惑星は、小惑星帯の外側に多く分布し、有機物や水を含む天体と考えられている。また、地球へ飛来する炭素質隕石の母天体と考えられている。
ONC-T
「はやぶさ2」探査機に搭載されている光学航法カメラ。7種類の波長(波長ul: 0.40 μm, b: 0.48 μm, v: 0.55 μm, Na: 0.59 μm, w:0.70 μm, x: 0.86 μm, p: 0.95 μm)でターゲットの画像を撮像することができる。
NIRS3
「はやぶさ2」探査機に搭載されている近赤外分光計。波長1.8 μmから3.2 μmの反射率を測定することができる。
S型小惑星
可視~近赤外の波長で見て明るい、岩石質の小惑星で、小惑星帯の内側に多く分布している。普通コンドライトと呼ばれるタイプの隕石の母天体である。
小惑星イトカワ
地球に近い軌道を持つ近地球型S型小惑星。探査機「はやぶさ」はイトカワのサンプルリターン探査を行い、2010年に地球へ帰還した。「はやぶさ」が持ち帰ったイトカワ微粒子の分析から、イトカワは普通コンドライトのうちLLコンドライトと呼ばれるタイプに当てはまることが明らかにされた。
小惑星探査機OSIRIS-REx
小惑星サンプルリターンを行うNASAの小惑星探査機。有機物や水を含む始原的な小惑星であるB型小惑星Bennuの探査および試料採取を行い、2023年にサンプルが帰還した。

論文情報

掲載誌:Communications Earth & Environment
論文タイトル:Space weathering acts strongly on the uppermost surface of Ryugu
著者:Matsuoka M. et al.
DOI:10.1038/s43247-023-00991-3

研究に関するお問い合わせ先