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設立の背景には、エネルギーの8割以上を輸入している日本の現状や、地球環境保全の面から地球温暖化ガスの削減が急務であることなどがあり、また、究極のクリーンエネルギーと言われる水素利用技術の研究開発で日本で唯一「21世紀COEプログラム」に採択された九州大学があること、新日本製鐵など副生水素を発生する企業をはじめとする多様な産業の集積があるなどの福岡の強みがあります。 戦略会議では、今後、人材育成を含めた水素利用技術開発や、活用促進など実証活動支援、関連産業の集積や普及啓発などを行っていくとしています。 九州大学は、このプロジェクトで大きな役割を担っています。 戦略会議の技術開発支援では、九州大学の「水素利用技術研究センター」が中核的拠点施設と位置づけられており、実証活動支援では、九州大学新キャンパスを水素利用のミニモデルとする「水素キャンパス」プロジェクトを積極的に支援することが謳われています。総会では、戦略会議の方向性確認のために、工学研究院の村上敬宜教授から、「水素利用社会の実現に向けて」のプレゼンテーションが行われました。(参照:「九大広報」第36号18頁) (麻生渡福岡県知事の挨拶) 本戦略会議の設立に際しては、九大の梶山総長と一緒に広範な産業分野の皆様によびかけたところ、多くの賛同が得られたこと、また多くの九大の先生方にご協力いただけることを、感謝申し上げたい。水素エネルギー研究に関する九大の高い水準、鉄鋼や化学など副生水素を発生させる企業が周辺に多くあり使い方が課題になっていること、製造業や自動車産業などの発展と集積があることなどの可能性を組み合わせて、福岡県を水素利用技術の拠点とするとともに、全国レベルの貢献を目指したい。 (梶山千里九州大学総長の挨拶) 21世紀のエネルギーである水素を利用する社会実現には未知の部分が多く、研究開発はいろいろな切り口から攻めていく必要がある。九州大学では村上敬宜教授を中心とする「21世紀COEプログラム」で着々と研究が進んでいるし、「水素利用技術研究センター」を設け新キャンパスを水素キャンパスにしようというプロジェクトも動き始めている。九州大学全学を挙げて、研究・開発に取り組みたい。 (写真) 設立総会の冒頭挨拶する麻生渡福岡県知事。右隣は梶山九大総長。 下:設立総会の模様 |